ティリングハストの株式投資の原則 小さなことが大きな利益を生み出す
ジョエル・ティリングハスト,
長尾慎太郎,
藤原玄
パンローリング
四六判 上製本 480頁 2018年12月発売
本体 2,800円 税込 3,080円
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第二のピーター・リンチ降臨!
失敗から学び、大きな利益を生む方法
株の保有中にも調査と労力を怠るな!
投資家は日々紛らわしい情報や不完全な情報に惑わされている。ラッキーな投資を行い、大きな利益を上げ、自信満々となるかもしれない。しかし、次に打って出た大きな賭けは裏目に出て、財政的困難に見舞われるばかりか、心身ともに打ちのめされるかもしれない。ベテラン投資家でさえ意表を突かれることがある。あるニュースが投資している業界に大惨事を巻き起こすかもしれない。仲間の投資家たちの群集心理が市場を歪めてしまうかもしれない。CEO(最高経営責任者)は企業を効率的に導く準備ができていないことが判明するかもしれない。では、このような不安定な職業でどのように集中力を保つことができるのだろうか。過去の成功をもとに計画を立て、将来を予測する自信がないとしたら、将来の危険な状況をどのように避けることができるのだろうか。
本書において、ベテランファンドマネジャーのジョエル・ティリングハストが、投資家がそのような誤りを回避する術を伝授している。彼は、投資で成功するためのシンプルかつ重要なステップを示している。それは、次のとおり。
- 己を知ること。どのように結論に至ったか、そして、どのように自己欺瞞に陥るかを知ること。
- 自らの専門性に基づいて判断すること。理解していないことに投資しないこと。
- 信頼に足る有能な仲間や協力者を選ぶこと。
- 本質的に欠陥のある投資を見いだし、避ける方法を学ぶこと。
- 割安銘柄を常に探し求め、誤った価格付けがなされている銘柄を見いだすことが投資家の第一の責務であることを肝に銘じること。
訓練と綿密な計画は、ド派手な投資よりも大きな利益を生むことになろう。ティリングハストは、読者に失敗から学ぶ術を伝えるとともに、いかなる状況においても正しい疑問を持ち、またポートフォリオの運用を客観的かつ生産的に考える方法を、株式投資をこれから始めようとする人たちにも分かりやすく明らかにしている。
■本書への賛辞
「株式投資でお金を稼ぐだけの知性を持ち合わせている人物はたくさんいる。しかし、だれもが胆力があるわけではない。ティリングハストはその双方を持ち合わせている。そして、良識ある説明を通じて、自らの投資プロセスをひとつずつ読者に伝え、適切な疑問を持つ方法、そして自らのポートフォリオの状況を客観的に検討する方法を教えている。本書は必読の1冊であり、いわゆる大化け株(本)である」――ピーター・リンチ
「ジョエル・ティリングハストは、自らを律し、スマートであり続けることで、30年にわたり卓越した投資成果を上げてきた。そして今、われわれは彼が苦労して身につけた知恵と鋭敏なる洞察力の恩恵に浴することができる。この素晴らしい1冊のなかの、文字どおり1ページごとにそれを目にすることになるであろう」――セス・A・クラーマン(バウポスト・グループLLCのCEO兼ファンドマネジャー)
「何十年もの間、私はティリングハストの優れた投資手腕をあがめ、学び取ろうとしてきた。プロの投資家であれ、個人投資家であれ、本書を読み、そこにある知恵を吸収すれば投資家として成長することになるであろう」――ビル・ミラー(ミラー・バリュー・パートナーズ創業者兼最高投資責任者)
「あらゆるレベルの投資家に向けて書かれたこの加飾を廃した実用的な手引きは……読者が十分な情報に基づいた独自の判断を下す助けとなることであろう」――パブリッシャー・ウイークリー
「ティリングハストが、投資で必要となるデューデリジェンスのチェックリストとバリュー投資の教義、そして自らのコンピテンスにとどまる方法を伝えている」――デビッド・カス(メリーランド大学)
■著者紹介
ジョエル・ティリングハスト(Joel Tillinghast)
1989年からフィデリティ・ロープライスト・ストック・ファンドのファンドマネジャー。36年にわたり投資業界に君臨するベテランで、長期にわたってベンチマークを大幅に上回るパフォーマンスを上げ続けるトップクラスの存在として名をはせている。CFA(認定証券アナリスト)でもある。
■目次
監修者まえがき
序文 ピーター・リンチ
謝辞
第1部 臨機応変
第1章 マッドワールド
第2章 愚かな人間の錯覚(決定バイアス)
第3章 ギャンブラーと投機家と投資家
第4章 お金を乗り越えろ
第2部 死角
第5章 知る必要があるのか
第6章 私にはシンプルな人生
第7章 シンク・スモール(小さな範囲で考える)
第8章 はた迷惑な乱暴者
第3部 正直で有能な受託者
第9章 勇気を持て、突出したキャラクター
第10章 お金を払う価値がある
第11章 悪い奴らは黒い帽子をかぶるのか
第12章 送りつけられたレンガと会計の謎
第4部 長生きして豊かになろう
第13章 終焉は近いのか
第14章 噴出油井と油膜
第15章 ハイテク株とSF
第16章 どれだけの債務が過大なのか
第5部 どのような価値があるのか
第17章 将来上がる割安株を探せ
第18章 どの利益?
第19章 価値を判断する術
第20章 二つのバブルのトラブル
第21章 二つのパラダイム
■序文 ピーター・リンチ
読者を投資家として成長させると説く書籍はたくさんある。しかし、投資やビジネスにおける人間的側面が数字と結びついているものなどほとんどなく、ましてや最も成功したストックピッカーや過去三〇年にわたりアクティブ投信のファンドマネジャーを務めてきた人物の経験を描き出したものなど、さらに少ない。プロの投資家であれ、初心者であれ、本書は投資における一般的なトリックや落とし穴や誤りを避ける方法をより良く理解する一助となろう。
私はこれまで五五年以上にわたり投資を行い、業界の最も偉大な人物たちと働き、また出会うことに喜びを覚えてきた。マリオ・ガベリやジョン・テンプルトン卿からウォーレン・バフェット、ウィル・ダノフといった人々である。簡潔に言えば、ティリングハストはそのなかでもトップクラスの存在である。私は自信を持ってそう言える。なぜなら、彼との関係は三〇年以上にわたるばかりか、彼をフィデリティで採用したのは私だからである。以来、ティリングハストがプロの投資家として成長する姿を見続けてきたが、一度に何百もの企業の情報の山を処理し、分析し、消化し、そしてそれを用いて多くの敗者を避けながら、長期的な勝者を見いだす、この世のものとは思えない彼の能力には今でも驚いている。(続きを読む)
■監修者まえがき
本書はフィデリティ・インベスメンツのポートフォリオマネジャーであるジョエル・ティリングハストの著した“Big Money Thinks Small : Biases, Blind Spots, and Smarter Investing”の邦訳である。フィデリティは世界でも指折りの規模と長い歴史を持つ資産運用会社の一つであり、ピーター・リンチが運用を担当していたマゼランファンドをはじめとして優れた投資手段を顧客向けに提供してきた。ティリングハストの運用するファンド群もその例外ではなく、長年にわたって着実な実績を積み上げてきている。著者の運用スタイルは伝統的なボトムアップのバリュー投資で、各銘柄を丹念に調べることによって市場価格と本質的価値との差分を取りに行くというアプローチである。これは一見地味な投資手法でまったく面白みがないように思われるかもしれないが、非常に堅実で信頼性の高い投資手法で、これまでにウォーレン・バフェットをはじめとした多くの成功者を生んできた。(続きを読む)
(ウィザードブックシリーズ272)
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すべての挑戦は利益につながることを理解し、投資をしていこうと思いました。...もっと見る
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