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キャサリン・ステイリー/荒井拓也/須藤章 カラ売りの美学 堕ちる企業を見破るプロの投資術

カラ売りの美学 堕ちる企業を見破るプロの投資術

ベテラン度: ★★★
キャサリン・ステイリー, 荒井拓也, 須藤章
日経BP
A5判 360頁 2004年10月発売
本体 2,400円  税込 2,640円  国内送料無料です。
品切れのためご注文いただけません。 (発送可能時期について)

すべての投資家に捧げる「売り」のバイブル!

上がった株価はいつか下がります。「安く買って高く売る」ことしか知らない買い一辺倒の投資方法では、激しく上下動を繰り返す株式相場で利益を上げ続けることはできません。割高株をズバリ見極め、「高く売って安く買い戻す」ことによって利益を上げるカラ売りの知識と技術は、持ち株の売り時を判断するときにもたいへん有効です。そのため、いまや「カラ売り」は玄人相場師だけのものではなく、一般の個人投資家にとっても必修科目なのです。本書では、米国でも指折りのカラ売り専門アナリストが、パソコン用周辺機器のメディア・ビジョンやアイオメガ、家電小売りのクレイジー・エディー、中堅航空会社テキサス・エアーなど豊富なケーススタディをもとに、「売り」のテクニカル分析と実戦テクニックを明快に解説。割高株をズバリ見極め、カラ売りで大きな利益をつかむための実戦テクニックを伝授します! ジェシー・リバモアからジュリアン・ロバートソン(タイガー・ファンド)まで、伝説のカラ売りトレーダー列伝も収録。

■ジム・ロジャーズ(冒険投資家)
世間はカラ売りの本質を誤解している。投資家なら誰しも、常に変化するマーケットに対応するためにカラ売りの技術を身につけるべきだ。

■デイビッド・ホーキンス(ハーバード・ビジネススクール教授)
キャサリン・ステイリーはカラ売り分析にかけてはナンバーワンのアナリストである。本書は、株式投資で成功するための必読書だ。

著訳者紹介

著者: キャサリン・ステイリー(Kathryn F. Staley)
カラ売りを専門とする気鋭の証券アナリスト。証券会社やヘッジ・ファンドなどの金融機関でファンダメンタル分析の実務経験を積んだのち、証券アナリストやファンド・マネジャーなどの人材養成を手掛ける非営利団体AIMR(Association for Investment Management Research)で、財務諸表分析の講座を担当。バランスシートと脚注(footnotes)の読解が趣味で、企業の決算内容と実態との乖離に鋭い視線を向けている。

荒井拓也(Takuya Arai)
日本株・米国株投資を中心とした“10倍株ネットワーク”eBenkei.com社長(http://www.eBenkei.com)。著書に『決定版 1000ドルから本気でやるアメリカ株式投資』(NTT出版)、『1000ドルからアメリカ株式投資 徹底編』(同)、『ネットワーク時代の投資学―「超成長株」投資入門』(日本経済新聞社)、訳書に『フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために』(フォレスト出版)、『ゴリラゲーム―株式投資の黄金律』(講談社)などがある。ニューヨーク在住。

須藤 章(Akira Sudo)
投資金融関連の翻訳および情報提供サービス、地域再生のためのPFI等のストラクチャード・ファイナンス・スキームに関するコンサルティングを手掛ける。なかでもローカル・エネルギーの事業化が専門で、金融の実務家、研究者、ベンチャー企業などとネットワークをつくりながら事業提案を行なっている。

目次

第1部 カラ売りの基礎知識

 第1章 堕ちる企業に賭ける
  カラ売りは投機か?
  カラ売りのチャンスが生まれる仕組み
  究極派の企業分析テクニック
  魚雷株を狙え!
  カラ売りのリスク
  増え続けるカラ売り残高
  知的ゲームとしてのカラ売り

 第2章 伝説のカラ売り師たち
  「売り」で勝負するファンド・マネジャーたち
   カラ売りアービトラージ派――ジュリアン・ロバートソン
   カラ売りで保険をかける――アレックス・ポーター
   株の自壊を待つ――ジョー・ディミーナ
  ウォール街の影法師たち
   NASDAQの警察――フェシュバッハ・ブラザーズ
   空売りファンドの開拓者――マクベア
   財務分析の鬼才――ジム・チャノス
  市場は常に間違っている

第2部 実例に学ぶ

 第3章 ペテン企業のバブル株
  バブル企業を売れ――ZZZZベスト
  一目でわかる粉飾企業――ハリア
   目論見書は証拠書類
   「新製品」で巻き返し
   突然の崩落
  典型的なドクター株――メッドストーン
   熱狂的な買い推奨は売りサイン
   バブル粉砕
  目論見書でバブルを発見
   毒キノコ――クリニコープ
   完璧な空売り銘柄――ハピネス・エクスプレス

 第4章 割高な流行株を狙う
  ハイテク・コンセプト株の代表格――コレコ・インダストリーズ
   出荷されない「高性能パソコン」
   救世主「キャベツ人形」登場
  しぶとい脆弱企業――スコアボード
   最初の暴落
   膨らむ塩漬け在庫
  失敗だらけの出店戦略――ジェイ・ビルドナー&サンズ
   10Kから問題点をあぶり出す
   新規公開株投資の鉄則
  フランチャイズ経営の落とし穴――ジフィー・ルーブ
   わかりやすいコンセプトには要注意
   フランチャイジーとの危ない関係
   連鎖反応
   そして、ついにデフォルトに

 第5章 成長株の転換点を狙え
  90年代はじめの飲料業界
  怪しい匂いの割高株――コット・コーポレーション
   ウォルマートの在庫がいっぱい
   売り逃げに走るインサイダー
  鍵は在庫と売掛金――スナップル・ビバレッジ
   売掛金が3倍に――カラ売りのゴー・サイン
  持続不可能な成長企業――メディア・ビジョン
   陳腐化する製品在庫
   チャネル・スタッフィングで売上を水増し

 第6章 わからなければ「売り」
  ウォール街の寵児――ナショナル・エデュケーション
   怪しい売掛金
   「もう片方の靴」も落ちた
   付和雷同のアナリストたち
  呪文のような決算書――オートトート
   提出されない10Kレポート
   消え失せた減価償却費
  奇怪なバランスシート――ウェスタン貯蓄貸付組合
   パーティー好きのイタチ
   資産価値はいくらだ?
   痩せたカバに騙されるな
  保険会社の弱点の見抜き方
   注釈の「剰余金」に要注意
   練習問題:キャピトル・ライフ
   分析しにくい株ほど儲かる

 第7章 金喰い虫は死ぬまでキャッシュを貪る
  不死身のインテグレイテッド・リソース
   「三流企業」の条件
   腐った資本構成が崩壊を招く
   まやかしのキャッシュフロー
   悪あがき
   マイナス・キャッシュフロー企業の命運
  バイオ・バブル株――サミット・テクノロジー
   利益ゼロの企業に熱狂する市場
   悪化する一方のバランスシート
   息切れ

 第8章 上昇相場のカラ売りターゲット
  リストラしてもダメな企業――HBJ
   成長部門を売りに出す
  経営者の経歴で売り――テキサス・エアー
   便乗買いが入る
  身売り企業を売る――ケイ・ジュエラー
  「その他の収入」のモリソン・ヌードセン

 第9章 堕ちる業界は丸ごと狙え
  アリゾナ不動産バブル
  ゴーゴー銀行――アメリカン・コンチネンタル
   不動産会社なのか?銀行なのか?
   経営者のカラ売り対策
  担保は屑物件――サン・ステイト貯蓄貸付組合
   奇妙な買収のオファー
   減り続ける利益、増え続ける買収額
  バレー・ナショナル銀行をめぐるウォール街の争い
   闘いのはじまり
   混迷深まる
   銀行と不動産の危険な関係
   レバレッジは現実を超せない

 第10章 伝説のクレイジー・エディー
  典型的な「ストーリー株」
  創業ファミリーのおいしい生活
  医科大学を子会社にした家電小売店
  三振前の大ファール
  腐った企業は元に戻らない


第3部 カラ売りの歴史と教訓

 第11章 カラ売り投資の泣きどころ
  カラ売り3悪
   その1――怠惰
   その2――高慢
   その3――売り急ぎ
  カラ売りの危険な罠 
   商品相場
   テクノロジー株  
   締め上げ
   買収
   恐怖
   強情
   独りよがり
   素人
  カラ売りにおける最大の間違い

 第12章 カラ売りの歴史と論争
  カラ売りの歴史
   オランダ
   大英帝国
   フランス
   アメリカ合衆国 (19世紀)
   ドイツ
  20世紀のアメリカ――カラ売り師の台頭
   ジェシー・リバモア
   バーナード・バルーチ
   ジョセフ・ケネディ
   ベン・スミス
   アルバート・ウィッギン
   ユニオン・インダストリアル銀行
  魔女狩りと規制の歴史
   1929年大恐慌後
   1987年「ブラック・マンデー」後
   そして現在――憂いは続く

 第13章 最強のファンダメンタル分析
  正統派カラ売り投資家の6つの作法
   1. ペシミスティックな財務諸表分析
    品質管理
    本当に重要な指標
    キャッシュフローは財務分析の王様
    眠気を誘う会計用語にめげてはいけない
   2. 欲望と堕落の探求
    重要なSECファイル
    神々の宮殿か?豚小屋か?プロキシーで企業を見極める
    機関投資家の問題点
   3. 業界のフィールド・ワーク
    図書館でのリサーチ
    店舗に足を運ぶ
   4. その企業は誰のものか――株主構成を知る
   5. ウォール街の空気を読む――アナリスト利用術
   6. 常に変化に注意を払う
  カラ売り投資家の信条
  参考資料:カラ売りの売買方法(米国の例)

そのほかのお薦め

売りのテクニック (単行本)

ベテラン度: ★★★
林輝太郎 同友館
B6判 260頁 1999年11月発売
2,200円 国内送料無料 すぐ発送

カラ売りと信用取引

ベテラン度: ★★☆
三木彰 同友館
四六判 192頁 2002年3月発売
1,980円 国内送料無料 すぐ発送


この商品の著者による商品一覧: キャサリン・ステイリー, 荒井拓也, 須藤章

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