勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語
ガイ・スピア
パンローリング
四六判 302頁 2015年11月発売
本体 2,200円 税込 2,420円
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読者のご意見
バフェットとのランチ権を65万ドルで買った男!
まるで本書は「バフェットへのラブレター」だ!
心安らかに投資で利益を得るために
ガイ・スピアは、成功して富を築くつもりでウォール街にやってきた。そして、学歴と学術理論とあふれんばかりの自信を武器に仕事を始めるが、そこで権利意識と抑えきれない野心を脅かされることになる。
本書は、生意気で自己中心的だった若い銀行家が驚くべき変身を遂げて、自分のルールで運用するヘッジファンドマネジャーとして大成功を収めるまでの記録である。
彼は内省と、一流投資家たちとの友情と、彼にとってのヒーローであるウォーレン・バフェットとのチャリティー昼食会(65万0100ドルで落札した)を通じて進化を遂げていった。この昼食会から1年もたたずに、彼はマンハッタンからチューリッヒに移住し、新規顧客への管理手数料を廃止し、株価を頻繁にチェックするのもやめてしまったのである。
この物語には、投資やビジネスや大金がかかった判断に関することについて多くの驚くような洞察があふれている。
例えば、彼は正しいロールモデルこそが成功のカギとなる理由や、最高の教育を受けたことが邪魔になるケース、そして多くの投資家を迷わせている短期的なノイズを排除することの利点について詳細に述べている。なかでも、自己認識が頭を整理してより良い投資判断(競争心や嫉妬や不安や恐れなどに基づかない判断)を下す助けになるという説明は重要だ。彼の助言には、正しい判断を下すための「投資家のチェックリスト」(著名な投資家で、『ダンドー』の著者であるモニッシュ・パブライと共にまとめたもの)や、スピア自身も用いているヒントやコツや手法などが含まれている。
本書は、ウォール街の闇に直面した若者が、賢明な道を見つけ、それによってはるかに大きな報酬(金銭的にも人間的にも)を得るまでの興味深い物語である。スピアは、偏見を捨て、ロールモデルから学び、ありのままの自分を受け入れて大きな成功をつかんだ。投資の世界に関心を持ち、自分の道を切り開いていきたい人にとっては素晴らしい実用的な指針になっている。
本書への賛辞
「スピア氏を見習って自分のルールで運用するとよい。ウォール街の動きが速くなったときは、ペースを落として熱狂から一歩引いてみるのだ」――ジェイソン・ツバイク(『新賢明なる投資家』[パンローリング]の著者)
「スピアがバリュー投資家として成功するまでの道のりを、正直かつ謙虚に綴った爽快な読み物。彼の教えのなかには、私の叔父であるジョン・テンプルトン卿の投資理念にも通じる価値ある提案が含まれている。スピアのような専門家から豊富な経験に基づいた助言を受けることができるのに、自ら間違いを犯して(株式市場ではかなり高くつくこともある)、教訓を得る必要があるだろうか」――ローレン・C・テンプルトン(ローレン・テンプルトン・キャピタル・マネジメント創設者兼社長)
著者紹介
ガイ・スピア(Guy Spier)
アクアマリン・ファンドを17年間運用し、マーケットを上回る素晴らしいリターンを上げている投資家。ウォーレン・バフェットの熱烈な信奉者であり、1500万ドルの資金で運用を始めたファンドは、バフェットが最初に設立したパートナーシップの形態をかなり模倣している。オックスフォード大学経済学部を首席で卒業。イギリスの現首相であるデビッド・キャメロンとは同じチュートリアルで学んだ。経営コンサルタントを経て、ハーバード・ビジネス・スクールで学び、投資銀行に勤務後、自身のファンドを立ち上げた。コメンテーターとしてメディアにも定期的に登場、CNN、CNBC、ブルームバーグ・テレビジョン、フォックス・ビジネス・ニュースなどに出演している。
目次
監修者まえがき
序章
第1章 窮地からウォーレン・バフェットへ
第2章 エリート教育の危険性
第3章 火渡り――バリュー投資家としての第一歩
第4章 ニューヨークの渦
第5章 達人との出会い
第6章 バフェットとの昼食会
第7章 金融危機――渦のなかへ
第8章 私なりのオマハを目指して――理想の環境を作る
第9章 楽しく暮らすことを目指して――新たな楽しみを探す
第10章 投資のツール――より良い方法を構築する
第11章 投資家のチェックリスト――外科医の生き残り戦略
第12章 バフェット-パブライ式の仕事の仕方
第13章 本当に価値あるものを探究する
謝辞
参考文献と推奨図書
監修者まえがき
本書はガイ・スピアによる“The Education of a Value Investor : My Transformative Quest for Wealth, Wisdom, and Enlightenment”の邦訳である。スピアは独立系のヘッジファンドマネジャーで、ウォーレン・バフェットとランチをするために、モニッシュ・パブライ(『ダンドー』の著者)とともに六五万ドルを支払ったことで名が知られている。本書はスピアがバフェットを目標としてバリュー投資家として成長する過程を記した自伝であるが、それと同時に、彼が自己の弱さと欠点を克服し、自分の魂を救済する旅の記録でもある。
文中で何度か触れられているように、スピアはADD(注意欠陥障害)を患っており、それが一因となって Self Esteem(自己肯定感)を高めることができないままに社会に出ることになった。このため、虚栄心と傲慢さから、最初の就職先として悪名高い証券会社を選んでしまい、それが彼の人生を大きく狂わせることになる…(全文を読む)
序章
私はウォーレン・バフェットとの昼食会を推奨しているわけではない。落札額が高騰して、2012年には346万ドルまで跳ね上ったことを考えればなおさらだ。それに、自分が特別にバフェットを理解しているとも思っていない。ただ、私がどのように投資し、どのように生きるべきかについて、彼が極めて大きな影響を与えたことは間違いない。そこで、彼の話から私が導き出した教訓のいくつかを紹介したいと思っている。きっとあなたの役にも立つだろう。
それまでよりも賢明な人生を歩み始めるまでに、私は一生で最高の時期と言える20年間を費やした。何度もつまずき、それによってかなりの時間も失った。できれば本書があなたのつまずきを減らし、早めに賢い道にたどり着く助けになればうれしい。バフェットの言葉を借りれば、「自分の間違いから学ぶのもいいですが、他人の間違いから学ぶことができればなおいいです」。
もしあなたが本書からいくつかの教訓を学ぶだけでも、金持ちになれるだろうし、もしかしたら大金持ちになるかもしれない。もちろん、私が集めた知恵(私のヒーローたちからのものや、自分の間違いや成功から学んだことなど)は、投資家としての私をはかり知れないほど助けてくれた。本書を執筆時点で、1997年に設立したアクアマリン・ファンドの累積リターンは463%に達している(同時期のS&P500は167%)。別の言い方をすれば、ファンド設立時に投資した100万ドルが、563万ドルに増えているということだ(S&P500ならば270万ドル)。(全文を読む)
(ウィザードブックシリーズ230)
読者のご意見
この本は、バリュー投資家であるガイ・スピアによる自伝的著書です。ガイは、かのウォーレン・バフェットとランチをするために65万ドルを支払った人物としてアメリカでは名が知られているそうです。
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