ドキュメント 惑うマネー
日本経済新聞社
日本経済新聞出版社
B6判 291頁 2003年3月発売
本体 1,400円 税込 1,540円
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「お金」が天下を回らない
企業も、銀行も、「円」すらも信じない。渦巻く不信がマネー滞留を引き起こす「デフレ列島」で、何が起きているのか―。「金は使わず、投資もせず」に囚われた人々の異常行動を通して、日本経済の実像を描く迫真のルポ。
目次
第1部 ドキュメント・日本のマネーが動かない
I リスクからの逃亡
1 現金は貸金庫に逃げ込む
2 もう「円」すら信じない
3 銀行は郵貯か
4 安全資産に集まる資金
5 国債、綱渡りの均衡
リスクからの逃亡―データ編
II 金利への幻滅
1 毎月の配当で、元本を忘れます
2 指南役は海外に求める
3 利子と違う満足
4 貯蓄よりも返済を優先
5 さらば、ゼロ金利の国
6 ゼロからの逃避、高リスクの世界へ
金融商品の金利の変遷―データ編
III 衰弱する市場
1 ディーラーが消えたマーケット
2 固定化する短期金利、仲間内取引の広がり
3 資金供給するのは日銀だけ
崩壊する市場メカニズム―データ編
IV 金融、機能せず
1 利上げに奔走する銀行
2 金利ゼロで貸します
3 住宅ローンの借り換え争奪戦
4 中小金融に銀行が動けず
5 生保浮上
金融、機能せず―データ編
V 疑心蔓延
1 守りの中小企業と揺らぐ信頼関係
2 おびえる銀行、会社が見えず
3 もう銀行には頼めない
4 消える奉加帳融資
疑心蔓延―データ編
第2部 検証・分析――惑うマネー
VI 提言者
政策協定も選択肢に――植田和男氏
財政再建より景気刺激策を――リチャード・クー氏
銀行の運用力向上が必要だ――吉野直行氏
規制緩和にもっと力点を――榊原英資氏
リスクを反映する金利を設定すべき――香西泰氏
劇的な円安誘導が必要だ――ジョン・メイキン氏
需要を創造する政策を――福井俊彦氏
リスクを恐れずに改革せよ――ローレンス・マイヤー氏
銀行の国有化で経営転換を――アラン・ブラインダー氏
VII 検証「惑うマネー」の表裏
1 ドキュメント・竹中プラン決定
2 竹中プランとは何か
3 三たび延期された「ペイオフ解禁」
ペイオフ解説―データ編
4 景気対策と金融政策の変遷
5 1930年代、米国で起きたこと――斎藤 叫
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