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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/29 18:00, 提供元: フィスコ 29日の香港市場概況:ハンセン1.4%高で反発、「トランプ関税」差し止めで心理改善*18:00JST 29日の香港市場概況:ハンセン1.4%高で反発、「トランプ関税」差し止めで心理改善29日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比315.07ポイント(1.35%)高の23573.38ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が115.84ポイント(1.37%)高の8559.71ポイントと反発した。売買代金は2268億5510万香港ドル(約4兆2040億円)に拡大している(28日は1808億1630万香港ドル)。 投資家心理が上向く流れ。「トランプ関税」の一部差し止め報道や、米ハイテク大手の好決算などが好感されている。米メディアは日本時間29日午前、米国際貿易裁判所がトランプ米大統領が発動した一連の関税措置に関し、一部が大統領の権限を超えているとして差し止める決定を下したと伝えた。米政権にとっては打撃となり、急進的な政策は打ち出せなくなるとの見方も広がっている(政権側は不服として即時に上訴)。米半導体大手の好決算もプラス。エヌビディアが28日夕(現地時間)に発表した2〜4月期決算は、売上高が前年同期比で69%増加し、四半期ベースの過去最高を記録した。AI(人工知能)分野の旺盛な需要が引き続き増収につながった。米中関係の悪化懸念や、中国の景況感指数見極めなどで、朝方は弱含む場面がみられたものの、指数は上げ幅を徐々に拡大している。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連の上げが目立つ。薬明生物技術(2269/HK)が10.0%高、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が6.9%高で引けた。ほか、指数構成銘柄ではないが、薬明合聯生物技術(2268/HK)が9.1%高、康龍化成(北京)新薬技術(3759/HK)が7.3%高と買われている。米国でも事業展開するCRO各社は、米政府と中国のバイオテクノロジー企業との取引を制限する米国の「バイオセキュア法案」が年内に再提案される可能性が低くなったとの見方も支援材料となった。 半導体やAI技術の銘柄群も物色される。華虹半導体(1347/HK)が6.0%高、蘇州貝克微電子(2149/HK)が5.7%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.1%高、商湯集団(センスタイム・グループ:20/HK)が2.9%高、青島創新奇智科技集団(2121/HK)が2.7%高と値を上げている。ハンセン科技(テック)指数は2.5%高と他の主要指数をアウトパフォームした。 自動車セクターも高い。東風汽車集団(489/HK)が8.4%、小鵬汽車(9868/HK)が5.2%、蔚来集団(9866/HK)が3.7%、広州汽車集団(2238/HK)が1.8%ずつ上昇した。 中国の証券・保険セクターもしっかり。中国国際金融(3908/HK)が4.2%高、華泰証券(6886/HK)が3.6%高、中信証券(6030/HK)が2.3%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.6%高、新華人寿保険(1336/HK)が2.5%高で取引を終えた。 本土市場は6日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.70%高の3363.45ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。医薬、通信、自動車、不動産、素材、インフラ関連なども買われた。半面、消費関連の一角は安い。エネルギー、公益、空運、銀行も売られた。 【亜州リサーチ(株)】 《AK》 記事一覧 |