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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/29 17:33, 提供元: フィスコ 29日の中国本土市場概況:上海総合0.7%高で6日ぶり反発、ハイテク・医薬に買い*17:33JST 29日の中国本土市場概況:上海総合0.7%高で6日ぶり反発、ハイテク・医薬に買い29日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比23.51ポイント(0.70%)高の3363.45ポイントと6日ぶりに反発した。 「トランプ関税」の一部差し止め報道が好感される流れ。米メディアは日本時間29日午前、米国際貿易裁判所がトランプ米大統領が発動した一連の関税措置に関し、一部が大統領の権限を超えているとして差し止める決定を下したと伝えた。米政権にとっては打撃で、急進的な政策は打ち出せなくなるとの見方も広がっている(政権側は不服として即時に上訴)。また、米半導体大手のエヌビディアが公表した2〜4月期決算で、売上高が前年同期比で69%増加し、四半期ベースの過去最高を記録したことも好材料。AI(人工知能)分野の旺盛な需要が続いている。 ただ、上値は限定的。米中関係の悪化懸念がくすぶっているほか、中国指標の発表も気がかり材料だ。ルビオ米国務長官は28日、米国の大学などに留学する中国人で、中国共産党と関係がある学生や、重要分野の研究に従事する学生のビザ(査証)取り消し手続きを始めると表明している。また、中国では週末31日、5月の製造業PMIと非製造業PMIが公表される予定。複数の金融機関などが中国景気の持ち直しを示唆しているが、今月公表された5月の経済統計では、小売が市場予想を下回り、不動産関連の悪化が続いた。(亜州リサーチ編集部) 業種別では、ハイテクの上げが目立つ。金融機関向けセキュリティーソフトの深セン市金証科技(600446/SH)がストップ(10.0%)高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が6.0%高、LED・電子部品メーカーの聯創光電科技(600363/SH)が4.4%高、薄膜コンデンサー中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が2.8%高、携帯端末ODM(相手先ブランドによる設計・生産)の華勤技術(603296/SH)が2.7%高で引けた。 医薬株も物色される。昭衍新薬(603127/SH)がストップ(10.0%)高、浙江華海薬業(600521/SH)が6.3%高、薬明康徳(603259/SH)が4.9%高、江蘇聯環薬業(600513/SH)が2.8%高、人福医薬集団(600079/SH)が2.6%高で取引を終えた。通信株、自動車株、不動産株、素材株、インフラ関連株なども買われている。 半面、消費関連株の一角はさえない。化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が3.9%、宝飾品の老鳳祥(600612/SH)が2.8%、小売の豫園商城(600655/SH)が2.4%、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が1.8%、食品の仏山市海天調味食品(603288/SH)が1.7%ずつ下落した。エネルギー株、公益株、空運株、銀行株も売られている。 外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.35ポイント(0.91%)高の260.58ポイント、深センB株指数が7.21ポイント(0.60%)高の1205.80ポイントで終了した。 【亜州リサーチ(株)】 《AK》 記事一覧 |