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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/09/15 11:04, 提供元: フィスコ

電算システムHD Research Memo(4):2026年12月期中間期はGoogle関連事業が好調

*11:04JST 電算システムHD Research Memo(4):2026年12月期中間期はGoogle関連事業が好調
■業績動向

1. 2026年12月期中間期の業績概要
2026年12月期中間期の業績は、売上高34,879百万円(前期比8.1%増)、営業利益2,007百万円(同22.3%増)、経常利益2,194百万円(同19.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益1,501百万円(同19.9%増)と、売上高は中間期ベースで19期連続の増収、単体で第1、第2四半期とも過去最高を記録した。利益については、仕入単価の上昇や成長投資等により費用は増加したものの、増収や業務効率化により、営業利益は前期に発生した不採算案件の影響のなかった2023年12月期の水準に戻した。ただ、電算システムホールディングス<4072>の推進する高収益体質への転換に関し、利益率は同水準に届かず、課題を残した。計画進捗率は、売上高が49.8%、営業利益は55.0%、経常利益は57.0%、親会社株主に帰属する当期純利益は57.3%と好調に推移している。

売上面では、情報サービス事業において、期初計画通り、Google関連でGoogle Workspace等の導入が進んだほか、SI・ソフト開発では自治体案件やオートオークション大型案件が貢献した。収納代行サービス事業は、主力のコンビニ収納オフライン決済について、一般企業向けで取扱件数が減少したものの、地方自治体向けで新規案件獲得と利用が継続した。利益面では、情報サービス事業で、クラウドのみならずSI・ソフト開発でエンジニア稼働率が上昇し、間接コストが低減され、利益率が向上した。収納代行サービス事業に関しては、人員の適正配置や業務フローの見直し、AIやDXによる事務プロセスの改善、広告の内製化等により、堅実にコスト削減に取り組んだが、各種アプリの手数料単価改定等の運用コストの上昇や、次世代決済インフラ構築に向けた成長投資等により、利益率は低下、営業利益は前年同期比減少した。なお、2026年12月期中間期に、主にステーブルコイン関連投資として研究開発費57百万円を計上した。

2. セグメント別業績
(1) 情報サービス事業
売上高は22,160百万円(前期比13.3%増)、営業利益は834百万円(同243.3%増)、計画進捗率は、売上高は50.6%、営業利益は54.1%となった。売上高に関しては、SI・ソフト開発と、Googleを中心としたクラウド・ライセンスが好調で、第2四半期単体で過去最高を達成した。アウトソーシング(BPO)は、第1四半期に大口顧客が内製に切り替えたため処理件数が前年同期比5.0%減少したものの、売上高はサービス構成の変更や価格改定により前年同期比微増と持ちこたえた。同様にデータエントリ業務や送り状印字サービスも市場は縮小傾向にあるものの、前年同期比横ばいで着地した。

SI・ソフト開発においては、自治体案件やオートオークション大型案件が業績に貢献した。自治体案件について、Google製品を起点に校務DXや自治体DXで多数採用されている。利ざやが薄くなりがちな自治体向け公共事業案件にも、徹底したヒアリングで顧客の投資計画を把握し、トータルで利益管理するなど、利益率に留意しつつ入札に参加し、実績を上げている。また、オートオークション案件については、オークションを運営する企業は少ないものの、保守契約も締結したことから、的確なリプレース提案と同市場での高い実績により、継続的な取引につながることに期待したい。商品販売では続くNEXT GIGA案件に対応し、別契約となる保守サービス契約獲得に注力している。契約につながれば、ストック収益の増加と、リレーション確保から自治体の顧客基盤の拡大が予想される。クラウド・ライセンスについては、Google Workspaceの導入企業数が前年同期比11.8%増の2,488社と、前四半期の同8.9%増、前々四半期の同7.5%増と比較し、導入が加速した。Google事業の売上高は前年同期比24.9%増の9,614百万円と、こちらも2025年12月期中間期の同20.9%増、2024年12月期中間期の同5.0%増と比較し、増加率が上昇した。背景にはGeminiをはじめとしたGoogle AIソリューションの人気の高さがある。同社が提供するGoogle WorkspaceにはGeminiが標準搭載されており、単体導入よりもコストが抑えられる。さらに顧客要望に沿って周辺ソフトウェア等を付加するなど、カスタマイズ体制を万全に敷くことで、機を捉えたサービス提供から収益につなげた。GeminiがバンドルされないGoogle Cloud Platformでは、同プラットフォームに後付けできるGoogle AI「Gemini Enterprise」やAIリサーチツール「Notebook LM Enterprise」等、付随するAIサービスの需要もあり、収益を押し上げた。開発を支える生成AI専門組織「Project Gen」が、組織全体の技術向上と顧客サポートを充実させていることも売上高増加の一因となろう。利益については、SI・ソフト開発、クラウドではエンジニア人材の高稼働を実現し、利益に大きく貢献した。特に大型のオートオークション案件で、適切な人材配置等に成功し、当初見積もりより大きくコスト削減したことが、利益向上に大きく関与した。また、前期にあった不採算案件の影響の剥落も、大幅な利益増の一因となる。

BPO(アウトソーシング)事業は、売上高が前年同期比0.9%増の2,729百万円となった。DXによるペーパーレス化やEC拡大の影響を受けたが、帳票作成代行で新規開拓や既存顧客の深耕により、前年同期比微増に踏みとどまった。カタログ販売向けデータエントリ業務や、通販向け送り状印字サービスの処理件数も、時代の潮流から減少傾向にある。利益については、運用効率化や人材配置の最適化等により費用削減を推進することで、市場縮小に伴う売上伸び悩みをカバーした。

(2) 収納代行サービス事業
売上高は12,719百万円(前期比0.1%増)、営業利益は1,170百万円(同16.0%減)と増収減益となった。売上高について、主力のコンビニ収納オフライン決済は、民間企業の件数減少を地方自治体の新規稼働が補い、さらに仕入単価の上昇に合わせて販売単価を改定したことで、前年同期比微増で着地した。オンライン決済は、前期の万博需要が剥落したものの、新規顧客の稼働や取扱商材の価格上昇により同増収となった。口座振替でも新規顧客の稼働が開始し、同増収で着地した。なお、口座振替は授業料等の年会費の扱いが多いことから取扱件数に季節性はほとんどない。収納代行周辺は同マイナスだが、要因は、国際送金サービスの取り扱い中止や、スーパーやドラッグストア等において払込票で支払えるBiz@gentの解約である。後払いサービス(その他の収益)は、前期に大きな成長を見せたものの、同社は市場においては後発組であることもあり、厳しい状況が続いている。そのため、市場競争環境や運用コストを考慮し、過度に注力せず、たとえば、他の決済手段で同社と契約する顧客において、債権回収のもう1つの手段としてニーズがあれば、後払いにより債権保証を提供する方針である。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)



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