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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/08/25 11:34, 提供元: フィスコ

1stコーポ Research Memo(4):2026年5月期は減収増益。不動産事業は反動減となるも建設事業は増収増益

*11:34JST 1stコーポ Research Memo(4):2026年5月期は減収増益。不動産事業は反動減となるも建設事業は増収増益
■ファーストコーポレーション<1430>の業績動向

1. 2026年5月期の業績概要
2026年5月期の連結業績は、売上高36,417百万円(前期比15.7%減)、営業利益2,896百万円(同12.3%増)、経常利益2,689百万円(同8.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,882百万円(同12.8%増)と、減収増益となった。売上高については、建設事業で大幅増収となった一方、不動産事業では前期に大型の不動産売却や共同事業の引き渡しが集中した反動により減収となった。利益面では、主力の建設事業における利益率改善が大きく寄与した。この結果、減収ながらも各段階利益において過去最高益を更新し、中長期ビジョン「First VISION 2031」の初年度として順調なスタートとなった。

2. 事業分類別の業績概要
事業分類別では、建設事業は完成工事高で27,224百万円(前期比20.2%増)、完成工事総利益で3,130百万円(同73.0%増)、セグメント利益(営業利益)で3,036百万円(同74.4%増)となり、増収増益となった。完成工事高は、豊富な受注残高を背景に施工が順調に進捗したことに加え、大型案件の完工が相次いだことで大幅に増加した。利益面では、過去の低採算案件が一巡したことに加え、価格転嫁や業務効率化が進展した結果、完成工事総利益率は11.5%(同3.5ポイント上昇)へ改善した。これにより、セグメント利益として過去最高となった。

不動産事業は、売上高で8,817百万円(前期比56.5%減)、売上総利益で1,502百万円(同40.7%減)、セグメント利益で1,106百万円(同49.4%減)となった。売上高の内訳は、不動産売上高が8,160百万円(同48.1%減)、不動産売上総利益は1,433百万円(同1.0%増)となった。前期に大型物件の売却が集中した反動で大幅な減収となったものの、採算性の高い案件で利益率を確保できたことが寄与し、不動産売上総利益は微増となった。また、将来の成長に向けた仕込みの位置付けである販売用不動産(仕掛販売用不動産含む)残高は19,747百万円(前期末比78.9%増)へ積み増しており、2027年5月期以降の収益拡大に向けた準備が進んでいる。さらに、従来の早期売却モデルに加えて、自社開発物件や共同事業物件も視野に入れ、物件を保有しながら利用価値の最大化を図る戦略への転換を進めている。

共同事業収入は656百万円(前期比85.6%減)、共同事業収入総利益は69百万円(同93.8%減)となった。同事業は物件の竣工・引き渡しのタイミングにより収益が変動する事業特性を持つ。2026年5月期は在庫が限定的、かつ竣工案件がなかったことが影響し大幅な減収減益となったものの、これは計画どおりの進捗である。同社は今後、全社売上における共同事業の構成比を過半数まで高める方針を掲げている。


販売用不動産を積み増し有利子負債が増加も、財務の健全性は維持

3. 財務状況
2026年5月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比7,394百万円増加の32,284百万円となった。主な増減要因として、流動資産では販売用不動産(仕掛含む)が同8,707百万円増加の19,747百万円となった一方、現金及び預金は同2,775百万円減少の2,624百万円となり、流動資産合計は同7,041百万円増加した。固定資産では投資その他の資産が同363百万円増加したことなどにより、固定資産合計は同353百万円増加した。

負債合計は前期末比6,010百万円増加の21,139百万円となった。流動負債では、短期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が同2,795百万円増加の4,317百万円となった一方、支払手形・工事未払金・電子記録債務は同2,966百万円減少の4,634百万円となり、流動負債合計は同985百万円増加した。固定負債では長期借入金が同4,927百万円増加の8,120百万円となり、固定負債合計は同5,024百万円増加の8,557百万円となった。この結果、有利子負債合計は同7,723百万円増加した。

純資産は前期末比1,384百万円増加の11,145百万円となった。利益剰余金が同1,348百万円増加したことが主な要因である。

安全性指標では、自己資本比率が34.5%(前期比4.7ポイント低下)、D/Eレシオが111.6%(同63.3ポイント上昇)となった。これは、販売用不動産の在庫を積み増す経営方針に基づき、資産及び有利子負債が増加したことが要因である。一方、流動比率は248.4%(同39.6ポイント上昇)、固定比率は9.3%(同2.3ポイント上昇)といずれも良好な水準を維持しており、財務健全性に特段の問題はないと言える。収益性指標では、ROAが9.4%(前期比0.8ポイント低下)、ROEが18.0%(同0.3ポイント低下)となった一方、営業利益率は8.0%(同2.0ポイント上昇)と改善している。

4. キャッシュ・フローの状況
2026年5月期の営業活動によるキャッシュ・フローは、9,905百万円の支出となった。主な支出要因は、棚卸資産(販売用不動産及び仕掛販売用不動産)の増加8,747百万円、仕入債務・工事未払金の減少2,966百万円、売上債権・完成工事未収入金の増加786百万円であった。一方、税金等調整前当期純利益2,689百万円を計上したことなどが収入要因となった。

投資活動によるキャッシュ・フローは、27百万円の支出となった。

財務活動によるキャッシュ・フローは、7,158百万円の収入となった。主な収入要因は、長期借入金の増加6,121百万円、短期借入金の増加1,574百万円であった。一方、配当金の支払額は534百万円となった。

この結果、2026年5月期末の現金及び現金同等物は前期末比2,775百万円減少し、2,624百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)


《HN》

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