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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/04/13 13:05, 提供元: フィスコ サイバーリン Research Memo(5):2025年12月期は官公庁クラウドの貢献により46.6%の経常増益*13:05JST サイバーリン Research Memo(5):2025年12月期は官公庁クラウドの貢献により46.6%の経常増益■サイバーリンクス<3683>の業績動向 1. 2025年12月期の業績概要 2025年12月期の連結業績は、売上高18,136百万円(前期比14.3%増)、定常収入8,734百万円(同7.5%増)、営業利益1,846百万円(同47.0%増)、経常利益1,857百万円(同46.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,303百万円(同60.1%増)となり、売上高・経常利益は2期連続で過去最高となった。のれんを含む減価償却費は1,217百万円(前期は995百万円)となり、償却前営業利益は3,063百万円(同36.1%増)となった。 経常利益(前期比5.9億円増)の増減要因を分析すると、流通クラウド事業は0.5億円の減益となったが、内訳は売上増(主に各種サービス拡大、「@rmsV6」導入の進行、料金改定等)による増益が3.9億円、原価増(主に体制強化による人員増や仕入増など)による減益2.2億円、「@rmsV6」普及初期段階に伴うソフトウエア償却先行による減益1.5億円、販管費の増加による減益0.7億円となった。官公庁クラウド事業は6.9億円の増益となったが、主な案件(自治体基幹システム標準化案件、文書管理システム、防災行政無線案件等)の進行が大きく貢献した。トラスト事業では、「CloudCerts」の提供が拡大したこと等から0.2億円の増益となった。モバイルネットワーク事業は、インセンティブ収入の増加により1.0億円の増益となった。また全社ベースでは、諸費用の増加や社内基幹システム刷新等により1.7億円の減益となった。 2. セグメント別状況 (1) 流通クラウド事業 セグメント売上高は前期比8.1%増の5,301百万円、定常収入は同5.9%増の4,227百万円、セグメント利益は同7.1%減の778百万円となった。 受注済み案件の導入が進み、増収となった。「@rmsV6」では2025年3月に1社(既存顧客のバージョンV3から切替)、2025年4月に1社(新規顧客)が稼働した。「クラウドEDI-Platform」では、他社サービス併用の大手既存顧客において同社サービスへの完全移行が完了した。また生鮮EDI「せんどねっとV2」では、需要拡大に伴い引き合いが増加し、新規受注を獲得した。大手スーパーマーケット等でも新規に稼働した。一方で、費用面では「@rmsV6」普及初期段階によりソフト償却が先行し、人材採用や待遇改善による人件費増などによりセグメント利益は減益となった。 また同社が重視するARR(Annual Recurring Revenue=各四半期末月の単月定常収入×12ヵ月)は、2025年12月期末で43.5億円となり、2024年12月期末の41.9億円、2023年12月期末の38.5億円から着実に増加した。 (2) 官公庁クラウド事業 セグメント売上高は前期比24.3%増の8,477百万円、定常収入は同6.7%増の3,722百万円と順調に増加した。定常収入の増加に加え、主要な案件が順調に進捗したことから収益性が大幅に改善し、セグメント利益は同135.9%増の1,202百万円となった。 「自治体基幹業務システムの統一・標準化」関連案件、文書管理システム、防災行政無線工事案件等が順調に進捗した。主要案件としては、文書管理システム「ActiveCity」が2025年4月に和歌山市等で稼働したことに加えて、大田区・船橋市等で大型案件を受注した。また、文書検索の効率化を図るため、AI技術を持つ企業を取得した。トピックスとしては、自治体向けオンライン窓口「みんなの窓口」が2025年3月に奈良市で稼働を開始した。 (3) トラスト事業 セグメント売上高は前期比82.3%増の147百万円、定常収入は同24.6%増の77百万円、セグメント損失は61百万円(前期は81百万円の損失)となった。 デジタル証明書発行サービス「CloudCerts」は「TOEIC(R) Program」「デジタル薬剤師資格証」「近畿大学外国語課外講座の修了証」など、採用実績は着実に増加している。最近では、ユースケースも拡大しており、沖縄県内の一部公共交通機関で、「CloudCerts」発行のデジタル学生証が通学証明書として利用可能になった。また国家資格の審査システムの受託開発案件が進行しており、今後の拡大が期待される。一方で、営業体制の強化に伴う費用増などの影響により依然としてセグメント損失を計上した。 (4) モバイルネットワーク事業 セグメント売上高は前期比3.6%増の4,209百万円、定常収入は同21.4%増の706百万円、セグメント利益は同40.8%増の377百万円となった。3Gサービス終了を控え、端末買い替え需要が拡大して増収となった。収益面では、キャリアが設定する各指標の目標達成に注力した結果、インセンティブ収入が増加し、セグメント利益は前期比で大幅増となった。 現金及び預金が増加し、期末の自己資本比率は57.1% 3. 財務状況 2025年12月期末の資産合計は15,791百万円(前期末比2,239百万円増)となった。このうち、流動資産は8,467百万円(同1,802百万円増)となった。主に現金及び預金の増加615百万円、売上債権の増加921百万円、棚卸資産の増加134百万円による。固定資産は7,323百万円(同437百万円増)となった。有形固定資産の増加179百万円、償却による無形固定資産の減少119百万円、投資その他の資産の増加377百万円による。無形固定資産のうち、のれんは償却により同42百万円減少して455百万円となった。 流動負債は5,185百万円(同1,680百万円増)となった。主に買掛金の増加176百万円、短期借入金等の増加1,208百万円による。固定負債は1,462百万円(同444百万円減)となった。主に長期借入金の減少447百万円による。この結果、負債合計は6,648百万円(同1,236百万円増)となった。純資産合計は9,143百万円(同1,003百万円増)となった。主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,114百万円による。この結果、2025年12月期末の自己資本比率は57.1%(前期末は59.4%)となった。 4. キャッシュ・フローの状況 2025年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは1,581百万円の収入となった。主な収入は税金等調整前当期純利益1,845百万円、減価償却費(のれん含む)1,217百万円、仕入債務の増加176百万円で、主な支出は売上債権の増加910百万円、棚卸資産の増加134百万円となった。投資活動によるキャッシュ・フローは1,213百万円の支出となったが、主な支出は有形固定資産の取得による支出563百万円、無形固定資産(主にソフトウェア)の取得による支出619百万円となった。財務活動によるキャッシュ・フローは244百万円の収入となったが、主な収入は短期借入金の増加1,100百万円、主な支出は長期借入金の返済による支出472百万円、配当金の支払額189百万円となった。 この結果、現金及び現金同等物は期中に615百万円増加し、現金及び現金同等物の期末残高は2,141百万円となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《HN》 記事一覧 |