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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/02/16 11:02, 提供元: フィスコ

プロパスト Research Memo(2):首都圏のマンション市場で、分譲開発、賃貸開発、バリューアップの3事業を展開

*11:02JST プロパスト Research Memo(2):首都圏のマンション市場で、分譲開発、賃貸開発、バリューアップの3事業を展開
■会社概要

1. 会社概要
プロパスト<3236>は総合不動産ディベロッパーで、社名はproperty(資産)とtrust(信託)の組み合わせに由来する。競争の激しい首都圏のマンション市場で、分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業の3事業を展開するが、市場環境に応じて最適と判断される事業に機動的に注力し、成長を続けることで社会貢献を果たす考えである。

同社は次の12の競合優位性を発揮することで成長を続けてきた。1)「仕入力」(情報整理とスピーディな判断)、2)「近隣住民・行政交渉力」(専門業者に委託せず直接交渉)、3)「再開発調整力」(地域のポテンシャルを最大限に引き出す)、4)「創造デザイン力」(同じ物は創らない、コンセプトから派生する無限の空間デザイン)、5)「プレゼンデザイン力」(潜在意識まで問いかけるイメージ戦略)、6)「販売マネジメント力」(自分たちで作り上げた作品だからこそ、可能な細かい対応)、7)「財務力」(ファイナンス方法の多様性と機動性により、短期決済に対応できる体制)、8)「アフター対応」(迅速な初期対応でクレームを未然に防ぐ)、9)「解析力」(マーケティングの分析と経済指標の分析)、10)「高品質実現力」(本質を見極め、唯一無二の空間を提供)、11)「構想力」(明確なコンセプト)、12)「建築監理力」(クレームの少なさに反映される完成度の高さ)である。

同社は都心のアクセスの良い立地に特化したマンションを取り扱っており、分譲開発事業においては、単身層や高収入を得ている共働き夫婦(パワーカップル)を顧客ターゲットにした物件を取り扱う。物件ごとに異なるコンセプトと高いデザイン性に特長がある。コンセプト重視のため分譲物件はシリーズ化せず、物件名は個々に異なる。ただ、現在はマンション価格が過熱気味で、高収入を得ている共働き夫婦であっても購入が困難な状況である。一方、賃貸開発事業については、国内外の富裕層や投資ファンド等を顧客ターゲットに、賃貸マンションを建設し、資産価値の高い新築物件として提供する。バリューアップ事業においても、国内外の富裕層を顧客ターゲットとしている。割安な収益不動産を精査して購入し、経年劣化した外観や設備の効率的な改修を行う。また、築年の浅い物件で空室がある場合は、賃料見直しや居住率向上を目的としたリーシング活動を実施する。これにより収益性を高め、既存の建物の付加価値を高めたうえで、最適な時期に売却する。

2026年5月期中間期のセグメント別売上高構成比は、分譲開発事業が0.0%(計上なし)、賃貸開発事業が88.2%、バリューアップ事業が11.8%となった。また、営業利益(全社費用控除前)構成比では、分譲開発事業が0.0%(計上なし)、賃貸開発事業が92.3%、バリューアップ事業が7.7%となった。近年は賃貸開発事業とバリューアップ事業が同社全体の業績をけん引している。一方、分譲開発事業にとっては厳しい事業環境が続いているものの、同社の祖業であり、培われたノウハウは賃貸開発事業やバリューアップ事業にも活用できることから、引き続き重要な事業と位置付けている。

社会情勢やライフスタイルが変化するなかで、同社は創業の精神である「不動産の価値をそのエリアに応じて最大限に生かす」ことを忘れずに、真の付加価値を創造することで成長を目指している。今後も、同社が供給する住居が、人々にとって「新しいライフスタイルの起点」となり、「安心して長期に保有できる資産」となるように努めるとしている。

2. 沿革
同社は1987年12月、個人向け不動産の管理を目的に(株)フォレスト・アイとして設立され、1991年1月に現社名である(株)プロパストへ商号を変更した。同年4月に不動産の仲介・コンサルティング・不動産鑑定等を開始し、1994年3月には東京都日野市に初の新築戸建住宅の開発・分譲を機に不動産開発事業に参入した。1995年6月には東京都中野区に初の新築マンションを開発し、1996年2月にはオフィスビル賃貸を開始した。さらに、2005年6月には現在のバリューアップ事業の礎となる土地再開発・収益不動産再生を目的に、資産活性化事業に参入した。2006年12月には東証JASDAQ市場に上場したが、リーマンショック後の不動産市況の悪化に伴い業績が悪化したため、上場を維持しながらも、2010年5月に民事再生手続きを申請した。

2011年2月に再生手続きの終結が決定した後は、2009年2月に代表取締役社長に就任した津江真行(つえまさゆき)氏の下、経営資源を不動産販売事業に集中投下し、賃貸開発マンションとして「コンポジット」と「グランジット」シリーズの販売を開始するなど、収益力強化に取り組んだことで堅調な決算を続けている。自己資本比率は、継続的な改善により安全性が向上している。また、売上高営業利益率やROE(自己資本利益率)の上昇に伴い収益性も向上している。株主還元においても、継続的な配当を実施するとともに、2024年5月期及び2025年5月期には増配を決定するなど、着実に成果を上げている。

2015年9月に、アパートやマンション等の不動産販売事業やゼネコン事業を展開する(株)シノケングループが筆頭株主となり、2020年11月には将来の不測の事態に備えて第三者割当増資を実施した結果、自己株式を除いたシノケングループの株式保有比率は2025年11月末現在で37.34%を占めている。また、シノケングループ傘下にあった小川建設は、従来より同社が開発するマンションも施工していたが、同社が2025年10月に小川建設の株式51%を取得し、子会社化した。これに伴い、2026年5月期第3四半期より連結決算に移行する予定である。

2022年4月の東証の市場区分の再編に伴い、スタンダード市場へ移行したほか、2024年8月にはガバナンス強化と意思決定の迅速化を目的に、監査等委員会設置会社へ移行した。同社は今後もグループ会社間でのシナジーを生かして収益力を高めることで、さらなる成長・発展を目指す。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)


《HN》

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