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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/10/22 11:05, 提供元: フィスコ ナガイレーベ Research Memo(5):2025年8月期は増収も、加工賃や原材料費上昇等で10.5%の営業減益*11:05JST ナガイレーベ Research Memo(5):2025年8月期は増収も、加工賃や原材料費上昇等で10.5%の営業減益■ナガイレーベン<7447>の業績動向 1. 2025年8月期の業績概要 2025年8月期の連結業績は、売上高が前期比3.5%増の16,983百万円、営業利益が同10.5%減の3,583百万円、経常利益が同9.0%減の3,706百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同8.8%減の2,573百万円と、増収減益となった。 売上高は、第3四半期までコア市場を中心に前期からずれ込んでいた案件を取り込んだことや大口案件も予定どおり納入されたことから計画どおり推移していたが、第4四半期に一部で期ずれ案件が発生したことから計画を下回って着地した。 利益面では売上総利益率は前期比3.3ポイント低下の39.5%、売上総利益は同4.5%減の6,712百万円となった。売上総利益の増減要因は、増収によるもので226百万円増、利益率低下によるもので543百万円減であった。さらに利益率低下の要因分析を行うと、為替(円安)の影響で132百万円減(前期の146.0円/米ドルに対して152.0円/米ドル)、海外生産比率の上昇(同54.0%に対して55.5%)による効果で50百万円増、加工賃の上昇による影響で130百万円減、原材料費の上昇による影響で265百万円減、海外工場での一部移転に伴い一時的に操業が停止、これにより想定外の物流費が発生したことで95百万円減となった。一方で、2023年2月から製品の価格改定を進めたことで29百万円の増益となった。 販管費は前期比3.5%増の3,128百万円となったが、増加の主因は人件費の増加で77百万円増、広告宣伝費の減少で14百万円減による。設備投資額は315百万円(建物関連37百万円、IT設備161百万円、物流設備37百万円、生産設備78百万円等)となり、減価償却費は279百万円(前期は266百万円)となった。 (1) アイテム別、市場別売上高 コア市場の売上高は前期比3.1%増の11,996百万円となった。高機能商品を中心に前期に発生した期ずれ案件を着実に取り込んだことに加えて、計画されていた大型案件も順調に納入されたことから増収となったが、第4四半期に一部の案件に期ずれが発生したことから、増収率は計画を下回った。アイテム別では、ヘルスケアウェアが同4.0%増の9,165百万円、ドクターウェアが同2.5%増の2,412百万円、ユーティリティウェア・他が同10.8%減の419百万円となった。 周辺市場の売上高は、前期比5.7%増の4,763百万円となった。アイテム別では、注力している患者ウェアが入院患者向け、人間ドック向けともに順調に推移して同6.9%増の3,171百万円となった。手術ウェアも新規案件の獲得等により同3.3%増の1,592百万円と順調に増加した。 海外市場は、前期比15.1%減の224百万円となった。売上規模が小さいことから案件の有無によって前期比の変動が大きくなるため、懸念される内容ではなかったが、海外展開は計画に比べてやや遅れている。 (2) 商品別売上高 ハイエンド商品の売上高は前期比4.3%増の1,324百万円となった。新ブランド「MACKINTOSH PHILOSOPHY」の販売が好調に推移、増収に寄与した。高付加価値品の売上高は同7.1%増の10,543百万円となった。肌触りに優れた高付加価値素材「Safeel」を中心に更新案件などを確実に受注した。付加価値商品の売上高は同4.1%減の4,483百万円となった。医療機関において依然として厳しい経営環境が続いていることから減収となった。量販品の売上高は、同0.8%増の632百万円となったが、規模が小さいため全体への影響は軽微である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《HN》 記事一覧 |