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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/09/26 12:04, 提供元: フィスコ ロジザード Research Memo(4):クラウドサービスの売上が全体けん引。各段階利益は2ケタ伸長を達成(1)*12:04JST ロジザード Research Memo(4):クラウドサービスの売上が全体けん引。各段階利益は2ケタ伸長を達成(1)■ロジザード<4391>の業績動向 1. 2025年6月期の業績概要 2025年6月期の業績は、売上高が前期比10.1%増の2,177百万円、営業利益が同17.8%増の408百万円、経常利益が同18.3%増の409百万円、当期純利益が同12.1%増の283百万円だった。BtoBに広がるWMSニーズ、人手不足を解消する自動化トレンド、並びに店舗のスマート化とオンラインとの融合といった需要に対して各種施策を着実に進めた結果、増収増益を実現した。収益性の高いクラウドサービスにおいて順調に新規アカウントを獲得できたことに加え、開発・導入サービスにおいてもBtoBニーズを持つ案件の増加により、売上高の予算進捗率は98.3%に達した。営業利益以下の各利益はいずれも2ケタの伸長を示し、売上高の増加率を上回った。その結果、営業利益率は同1.2ポイント上昇し18.7%となった。また、中期経営計画の下で人材投資や製品開発投資を積極的に実施しつつ、コストの増加を適切な水準に抑制したことも利益の急伸に大きく寄与した。 収益性の向上を背景として、期初業績予想に対する達成率は売上高が98.3%、営業利益が101.9%、経常利益が102.3%、当期純利益が100.8%であった。各段階利益はおおむね好調に推移している。売上原価に関しては、労務費は人材の増強に伴い賃金が前期比6.4%増、外注費は受注納品や製品開発投資の拡大により同40.0%増、アカウントの増加に伴うサーバー容量の追加やセキュリティ強化への投資によりサーバー費用は同11.2%増加した。さらに、前期に実施したオフィスの増床に伴う賃借料の増加や、ソフトウェア資産の積み上げによる減価償却費の増加もあった。販管費においては、体制整備に伴う人員獲得の結果、人件費が前期比9.5%増加した一方、研究開発フェーズから製品開発フェーズへの移行に伴い、研究開発投資が同40.1%減少した。また、その他の費用として旅費交通費や受注支援費が増加した。 サービス別の業績を見ると、主力であるクラウドサービスの売上高は、新規アカウント増加により前期比10.2%増の1,723百万円、売上総利益は同17.0%増の1,092百万円、予算進捗率は101.3%と計画を超過した。中期経営計画に基づきBtoB市場での顧客獲得に注力した結果、BtoB企業からの新規取引が順調に進展した。加えて、従来の主要顧客であるBtoC企業からの引き合いも好調に推移したため、2025年6月期末時点のアカウント数は前期末比で99件増加し1,858件、MRRは同8.9%増の148百万円に拡大した。外部システムとの連携や製品機能の強化、さらにオンラインとオフラインを融合したプロモーション活動を積極的に実施した結果、解約率を低水準に抑えながら新規顧客の獲得に成功し、業績拡大に寄与した。RFIDオプション機能については、バーコードに比べてコストが高い点や電波の届き方といった課題の改善に引き続き注力している。導入実績については、イオンリテール(株)が手掛けるドレス・フォーマルウェアのレンタルサービス「LULUTI」での採用など、一定の成果が見られた。 開発・導入サービスの売上高は前期比15.2%増の365百万円、売上総利益は同21.4%減の81百万円であった。BtoB領域における旺盛なニーズを背景に、大型案件や既存取引先からの継続案件の受注が相次ぎ、売上高は順調に拡大している。開発案件の複雑化により工数は増加し、受注から納品までのリードタイムは長期化する傾向にあるものの、こうした案件は単価や取引規模も大きく、結果として売上高の押し上げに大きく寄与している。売上総利益は一時的に減益となったが、BtoB案件の積み上がりとともに中長期的な成長余地は一層高まっていると弊社では考える。機器販売サービスの売上高は前期比8.7%減の87百万円、売上総利益は同14.7%減の34百万円であった。専用プリンター及び帳票などのサプライ品の販売が順調に推移したが、前期に発生した大型案件機器販売の反動減により前期比では減収減益となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司) 《HN》 記事一覧 |