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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/07/22 14:07, 提供元: フィスコ Aiロボティクス Research Memo(7):売上・利益の2倍成長を実現、圧倒的な成長スピードを維持*14:07JST Aiロボティクス Research Memo(7):売上・利益の2倍成長を実現、圧倒的な成長スピードを維持■Aiロボティクス<247A>の業績動向 1. 2025年3月期の業績概要 2025年3月期の業績は、売上高で前期比101.2%増の14,206百万円、営業利益で同97.3%増の2,480百万円、経常利益で同96.3%増の2,422百万円、当期純利益で同106.4%増の1,703百万円と、売上高とすべての利益項目において過去最高を更新、前期に引き続き高い成長を実現した。好業績を支えた最大の要因は、主力ブランド「Yunth」の安定した成長と、2024年3月期に立ち上げた新ブランド「Brighte」の堅調な立ち上がりである。 2025年3月期、「Yunth」は新たに7種類の新商品を市場に投入、商品ラインナップが大幅に拡充された。「生VC美白美容液」が依然として高い人気を誇っており、顧客基盤の拡大とブランドロイヤルティの向上に大きく寄与した。とりわけ注目すべきは、「Yunth」の定期会員数が前期末の102,747名から137,319名へと、約35,000人増加し、過去最高を更新した点だ。継続的な顧客獲得と既存会員の高い継続率を背景に、ストック型ビジネスとしての安定収益モデルが確立されている。加えて、同ブランドの導入店舗数は前期末の5,148店舗から10,232店舗とほぼ倍増しており、オンライン中心のD2Cモデルの売上成長とあわせてオムニチャネル展開も進行している。 2024年2月にローンチした美容家電ブランド「Brighte」も好調な滑り出しを見せ、2025年3月期上期の売上構成比は33.5%に達した。さらに、2025年3月にはナノミスト技術を搭載した次世代型ドライヤー「SHOWER DRYER」をローンチ、発売初日に楽天の家電ランキングで1位を獲得し、さらに初回入荷分が即日完売と好調な滑り出しとなった。2025年3月期下期の「Brighte」の売上構成比は33.4%であり、買い切り型の商品を取り扱いながらも、上期から継続して33%強の売上構成比を維持している。着実にブランドとしての基盤を確立しつつあると言えよう。 売上総利益は同102.1%増の11,142百万円となり、売上総利益率は前期の78.1%から78.4%へと上昇した。一方、広告宣伝費や販売促進費、支払手数料など、売上に連動する費用の増加により販管費が8,662百万円と前期比で103.5%の増加となり、営業利益率は前期の17.8%から17.5%へとやや低下となった。もっとも、そもそも営業利益率は高水準であり、低下幅もわずかである。加えて、これらの費用増加が持続的な成長を志向する戦略的投資の結果であることを踏まえれば、特段の懸念は不要であろう。 高水準のROE・ROAを維持しつつ、財務安定性も大幅に向上 2. 財務状況と経営指標 2025年3月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比2,411百万円増加の6,966百万円となった。そのうち流動資産の増加が2,216百万円となっており、現金及び預金の914百万円増加、売掛金の504百万増加、商品の463百万円増加が主な要因である。 負債合計は前期末比230百万円増加の3,656百万円となった。主に、未払金の262百万円増加、未払法人税・未払消費税等の491百万円増加のほか、短期有利子負債の115百万円減少及び長期有利子負債の478百万円減少による。純資産は、2,180百万円増加の3,309百万円となり大幅な増強となった。当期純利益の計上による利益剰余金の1,703百万円の増加のほか、新規上場に伴い実施した公募増資等による資本金の増加238百万円、資本準備金の増加238百万円が主な要因である。 経営指標では、収益性を示すROA(総資産利益率)が前期の37.0%から42.1%へと上昇し、保有資産の効率的な活用が見て取れる。2025年3月期のROE(自己資本利益率)は76.8%と、自己資本の拡充を背景に前期の115.2%からは一服したものの十分に高い水準であり、依然として優れた資本効率を示していると言えよう。また、上場による公募増資や利益剰余金の積み上げにより、安全性の指標である自己資本比率は24.8%から47.5%へと大幅に上昇、同社の財務基盤は大きく強化された。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健) 《HN》 記事一覧 |