トップ ・ かごを見る ・
ご注文状況
・ このページのPC版
フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/06/12 12:06,
提供元: フィスコ
サクシード Research Memo(6):必要な投資を吸収し、2ケタ営業増益を達成
*12:06JST サクシード Research Memo(6):必要な投資を吸収し、2ケタ営業増益を達成
■サクシード<9256>の業績動向
1. 2025年3月期の業績動向
2025年3月期の業績は、売上高が3,469百万円(前期比7.5%増)、営業利益が380百万円(同14.6%増)、経常利益が380百万円(同14.4%増)、当期純利益が259百万円(同16.4%増)となった。年々教育に対する需要が強まるなか、人材や教室への投資を行いながら2ケタ増益と好調で、期初予想との比較でも売上高で68百万円、営業利益で24百万円、経常利益で24百万円、当期純利益で29百万円の超過達成となった。
同社の事業領域である教育業界においては、教育現場での教員の長時間労働や多岐にわたる職務の実態から、教員人気の低下に歯止めが掛からず、教員のなり手不足が深刻化している。このため、教員の紹介や派遣を行う民間の人材サービスのニーズは急速に高まってきている。具体的には、部活動改革を背景とした部活の地域移行や外部人材、「DXハイスクール」などを背景にしたデジタル人材・AI人材に対するニーズが強まっている。また、日本語学習の支援が必要な外国にルーツを持つ児童生徒の増加を背景に、外国籍児童向け学習塾運営委託の需要が高まっている。学習塾業界では、顧客ニーズの多様化などからより質の高い教育サービスを求める声が高まり、他業種などとの人材獲得競争が激化するなか、優秀な人材の確保が重要課題となっている。福祉業界では、保育士不足や「小1の壁」問題が深刻さを増している。
このように、教育と福祉のあらゆる分野で高水準の人手不足が続いているなか、同社は、個別指導教室や学童の出店に対する設備投資、人的投資、家庭教師のWEBページ改修、人材サービスの営業規模拡大に伴う広告や人材募集など、特にニーズの強い教育人材支援事業と個別指導教室事業を中心に必要な投資を積極的に行った。この結果、売上高は着実に伸びたが、営業利益に至っては、教育人材支援事業と個別指導教室事業で利益率が改善したため、売上高を上回る増加率となった。期初予想は保守的ではあったが、教育人材支援事業が売上・利益両面で、個別指導教室事業が利益面で、業績が予想を大きく上回る結果となった。
教育人材支援事業と個別指導教室事業が利益をけん引
2. 事業セグメント別業績動向
2025年3月期の事業セグメント別業績は、教育人材支援事業が売上高1,138百万円(前期比7.7%増)、セグメント利益173百万円(同22.5%増)、福祉人材支援事業が売上高480百万円(同10.9%増)、セグメント利益75百万円(同13.8%減)、個別指導教室事業が売上高1,337百万円(同8.6%増)、セグメント利益319百万円(同22.5%増)、家庭教師事業が売上高513百万円(同1.5%増)、セグメント利益26百万円(同47.2%減)となり、全事業セグメントで増収となった。セグメント利益は教育人材支援事業と個別指導教室事業がけん引した。
教育人材サービスでは、ニーズの高い教員紹介サービスに集中的に人員を投下したことで、売上高の増加につながった。部活動の運営受託サービスは、私立学校ばかりではなく首都圏をはじめとする自治体からの引き合いが活発化したため、取引する法人数及び自治体数が大きく拡大、売上高も増加した。また、地方自治体との連携による学習支援事業の受注、講師不足が全国的に深刻化している他学習塾からの講師派遣の受注、外国人労働者の増加に伴う日本語教育サービスの問い合わせが増加した。なお、外国にルーツを持つ児童生徒に対する学習支援事業を地方自治体から受託する事業も開始した。学力があっても塾に通えない層の学習支援ニーズも増えているようだ。費用面では、2026年3月期に向けた人材確保と成長分野への積極的な人的投資を行ったため、人件費や募集費用が増加したが、2ケタ増益を確保した。
福祉人材サービスにおいては、保育士の人材紹介サービスを戦略的に減らしているところだが、保育士や学童施設・放課後等デイサービス向けの人材派遣サービスの順調な伸長とともに、障害児向けの学校介助員の要請も増加したことから、セグメント売上高は増加した。一方で、積極的な人的投資による人件費及び新規登録者獲得のための募集費用の増加により、セグメント利益は減益となった。
個別指導教室事業では、2024年3月期の4校(うち「ペンタスkids」1校)に引き続き、新たなドミナントエリアとなった、つくばエクスプレス沿線に「柏校」、「六町校」「流山おおたかの森校」の3校を開校した。これで地盤の神奈川県以外の出店は千葉県3校、東京都1校となり、新規教室の入塾者数が増加し、売上高拡大に寄与した。費用については、広告媒体をチラシ主体からWeb広告主体へと転換したことで広告宣伝費が減少し、セグメント利益は2ケタ増となった。なお、首都圏で生徒数が増加するエリアに集中出店するドミナント戦略が奏功したことで、首都圏の出店を継続する一方、新たに関西や中部エリアへの進出の検討も始めている。地方進出には事務所の新設が必要となるが、対面型家庭教師サービス事業も兼営することで、1事業当たりの費用負担を軽減する考えである。
家庭教師事業においては、インターネット広告など2024年3月期より強化していたプロモーションが奏功し、新規顧客からの問い合わせが増え、新規入会件数〜全体生徒数の増加につながった。生徒数が減少傾向にあるなか、微減となっている対面型に対し、学習のクオリティが対面型と遜色なく親や教師の負担が小さいオンライン型が伸びたことでカバーした。一方、内部管理体制強化のための人的投資や、先行投資としてのプロモーション費用、教師の募集費用が増加したため、セグメント利益は減少した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
《HN》
記事一覧
2025/06/13 14:56:東京為替:ドル・円はじり高、ドルに買戻し
2025/06/13 14:55:出来高変化率ランキング(14時台)〜プロトコーポ、ビジョナルなどがランクイン
2025/06/13 14:52:東京計器---6月4日以来の高値を更新
2025/06/13 14:51:日経平均は408円安、来週はイベント目白押し
2025/06/13 14:07:日経平均VIは大幅に上昇、地政学リスクの高まりを警戒
2025/06/13 14:05:東京為替:ドル・円は高値もみ合い、ドル売りは後退
2025/06/13 14:06:ミライトワン Research Memo(6):2026年3月期は前期比10.0円の増配を予定
2025/06/13 14:05:ミライトワン Research Memo(5):幅広い社会インフラ領域において、社会課題解決に貢献する企業を目指す
2025/06/13 14:04:ミライトワン Research Memo(4):2025年3月期は計画を上回る増収増益を実現
2025/06/13 14:03:ミライトワン Research Memo(3):通信建設会社3社の経営統合により発足。M&A等により事業領域拡大図る
2025/06/13 14:02:ミライトワン Research Memo(2):「通信基盤ドメイン」に加え「企業/環境社会基盤ドメイン」へ事業領域拡大
2025/06/13 14:01:ミライトワン Research Memo(1):「超・通建」に向けて成長分野が順調に拡大
2025/06/13 13:52:日経平均は445円安、積極的な買いは見送りムード
2025/06/13 13:52:米国株見通し:下げ渋りか、中東に警戒も緩和政策に期待感
2025/06/13 13:46:出来高変化率ランキング(13時台)〜富士石油、ラクスルなどがランクイン
2025/06/13 13:44:トーホー---大幅続落、第1」四半期の2ケタ営業減益決算を嫌気
2025/06/13 13:43:大豊建設---富士ピー・エスとの業務提携を発表
2025/06/13 13:40:東京為替:ドル・円はドル買い一服、株安を意識
2025/06/13 13:37:エーアイ---もみあい、「コエステーション」がバス車内放送システム完全オンライン化に向け採用
2025/06/13 13:37:ラクスル---大幅下落、第3四半期好決算発表も出尽くし感が優勢に