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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/12 12:01, 提供元: フィスコ サクシード Research Memo(1):教育人材支援と個別指導教室がともに好調*12:01JST サクシード Research Memo(1):教育人材支援と個別指導教室がともに好調■要約 1. 人材サービスと教育サービスで教育や福祉に関わる課題の解消を支援 サクシード<9256>は、「教育と福祉の社会課題を解決し、よりよい未来を創造する」を企業ミッションに、教育と福祉に特化した人材サービスと自社ブランドの教育サービスを提供している。人材サービスでは教育人材支援事業と福祉人材支援事業を展開、教育サービスでは個別指導教室事業「個別指導学院サクシード」と家庭教師事業「家庭教師のサクシード」を運営している。教育の分野では、教員不足、グローバル化、DX、AIへの対応、部活動の運営など学校教員の過重労働の解消が喫緊の課題となっている。福祉分野においても、保育園や学童施設などで人材不足が深刻さを増している。同社は4つの事業を通じて、こうした教育と福祉に関わる課題の解消を支援している。 2. 強みは各事業における人材共有、自社マーケティングチーム、きめ細かなマッチング 人材サービスでは、人材不足に悩む学校や自治体、競合ともいえる同業他社学習塾、保育・学童施設などに向けて人材の派遣などを行っている。足元では、教育分野の課題解消に向けて、閉鎖的な学校や自治体からの受注が増えてきた。また、教育サービスの「個別指導学院サクシード」では、講師1人に生徒3人というモデルで、地域に密着した質の高い授業を低価格で提供している。「家庭教師のサクシード」では、対面型とオンライン型を兼営している。こうした事業を支える同社の強みは、4つの事業間で共有している登録者、自社マーケティングチームによるWebマーケティングの機動的な展開、専属のコーディネーターによる求人登録者と求人企業の詳細なニーズを踏まえたきめ細かなマッチングにある。 3. 2026年3月期も旺盛な需要が見込まれるが、積極的な成長投資により減益予想 2025年3月期の業績は、売上高が3,469百万円(前期比7.5%増)、営業利益が380百万円(同14.6%増)と、人材や教室への投資を行いながら2ケタ増益と好調だった。特に自治体などからの受注が増えた教育人材支援事業、ドミナント出店が軌道に乗ってきた個別指導教室事業がけん引した。2026年3月期の業績について、同社は売上高4,004百万円(前期比15.4%増)※、営業利益318百万円(同16.5%減)※を見込んでいる。事業環境が良化している人材サービス、ドミナント出店を強化している教育サービスではともに旺盛な需要が見込まれるが、今後の成長加速へ向けて積極的な投資を行う計画のため減益予想となった。なお、新たに子会社を連結するため、2026年3月期第1四半期から連結決算に移行する。 ※ 増減率は2025年3月期の単体業績と2026年3月期の連結業績予想値を比して計算している(以下、同様)。 4. 成長戦略でオンリーワンポジション獲得へ。そのためにも積極的にM&Aを実施 同社は、学校・自治体向け人材サービスの拡大、個別指導教室の出店加速、オンライン型家庭教師の全国展開といった成長戦略を推進することによって良好な事業環境を確かな成長につなげ、教育関連サービスにおけるオンリーワンのポジション獲得を目指している。このため、シナジーが見込める場合は積極的にM&Aを検討していく方針である。2025年4月、同社は、教育特化の生成AI活用プラットフォーム「スクールAI」を活用して教育現場への生成AI導入を支援する(株)みんがくを子会社化した。また、同月、未就学児〜小学校低学年に対し英語とサッカーとチアダンスを掛け合わせた独自の教育プログラム提供する(株)GAの第三者割当増資を引き受け、将来の子会社化を視野に入れている。いずれも、教育現場において同社既存事業とシナジーを発揮することが期待されている。 ■Key Points ・人材共有など強みを背景に、教育や福祉に関わる課題の解消を支援 ・2026年3月期も需要は旺盛だが、積極的な成長投資により減益予想 ・成長戦略と積極的なM&Aによってオンリーワンのポジション獲得へ (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《HN》 記事一覧 |