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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/12 11:11, 提供元: フィスコ クリアル Research Memo(1):2025年3月期は大幅な増収増益。中期経営計画を策定、飛躍的な成長を目指す*11:11JST クリアル Research Memo(1):2025年3月期は大幅な増収増益。中期経営計画を策定、飛躍的な成長を目指す■要約 クリアル<2998>は、不動産投資クラウドファンディングのリーディングカンパニーとして、オンライン不動産投資市場で事業を展開している。事業構成は、資産運用プラットフォーム事業の単一セグメントとなっており、クラウドファンディングを活用した個人投資家向けの不動産ファンドオンラインマーケットサービス「CREAL」(投資額1万円〜)、機関投資家及び超富裕層向けに大型不動産を対象とした資産運用サービス「CREAL PRO」、個人投資家向けに実物不動産を対象とした中長期の資産運用サービス「CREAL PB」の3つと、「その他」として物件管理事業及びホテル運営事業である。 1. 2025年3月期の業績概要 2025年3月期の連結業績は、売上高41,823百万円(前期比98.7%増)、売上総利益5,666百万円(同59.1%増)、営業利益1,968百万円(同100.8%増)、経常利益1,830百万円(同94.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,351百万円(同108.7%増)と、売上高・各利益ともに大幅な増収増益を達成し、最終利益は前期の2倍を上回った。サービス毎の売上面では、主力の「CREAL」がレジデンスを中心に売却件数を伸ばし、前期比94.9%増、「CREAL PRO」はホテルを中心に多数の売却収益やファンドアレンジメントフィーを獲得したことで同352.7%増となった。「CREAL PB」は区分レジデンスの販売で販売戸数を伸ばし、同15.6%増となった。「その他」はホテル運営事業に関する収益が加わり同43.3%増となった。利益面では、「CREAL」は物件売却において計画を上回るテイクレートを確保し、売上総利益を押し上げた。その他「CREAL PRO」「CREAL PB」「その他」も順調に増益を果たした。経費面では、事業拡大により売上原価は上昇したものの、会員獲得施策の効率化や広告宣伝費の抑制により販管費を削減できたため、営業利益以下の各段階利益は業績予想を上回った。 2. 2026年3月期の業績見通し 2026年3月期の連結業績予想は、売上総利益7,410百万円(前期比30.8%増)、営業利益2,660百万円(同35.2%増)、経常利益2,500百万円(同36.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,800百万円(同33.2%増)と、引き続き大幅な成長を見込む。不特法3号4号型案件の開始に伴い、不特法1号2号型案件との収益認識の違いを考慮し、2026年3月期からは売上高の予想値を開示せず、各段階利益のみを開示対象とした。当局の申請許可取得後、第2四半期からサービスを開始する。各サービスではいずれも売上総利益の増益を見込む。「CREAL」は、不特法3号4号型のファンド組成を進め、同35.2%増と大幅な増益を、「CREAL PRO」はフィー収入主体で同20.4%の増益を、「CREAL PB」では個人を中心に投資物件売却本数の増加で同19.8%の増益を見込む。「その他」はホテル運営収益の本格化により同133.1%増の増益を予想している。販管費についてはホテル運営事業の本格化等を見据えた人材採用や、新たな資産運用商品のためのシステム開発に伴う人件費、及び投資家獲得や認知度向上のための広告宣伝費を積み増すため、同28.4%の増加を予想する。 3. 中期経営計画 2025年5月、中期経営計画「Game Changer 2030」を発表した。対象期間を2026年3月期から2030年3月期までの5ケ年とし、最終年度に年間獲得GMV2,500億円、売上総利益270億円、親会社株主に帰属する当期純利益100億円の実現を目指す。CAGR(年平均成長率)については、年間獲得GMV58%、売上総利益36%、親会社株主に帰属する当期純利益50%の目標を設定し、目標達成を目指すことで飛躍的な成長を果たす。全事業の利益成長を目指すため事業間のシナジーを追求した各種施策を展開する。その他の財務目標は、ROE40.0%(2025年3月期比9.8ポイント増)、自己資本比率40.0%(同30.2ポイント増)、当面の目安として配当性向15%程度(同1.8ポイント増)を設定した。5年後の目指す姿として、現在取り組む不動産投資を対象とした各種サービス(プロダクト)に加え、不動産STやオルタナティブアセットへの投資を商品化することで「マルチプロダクト」と「マルチアセット」の組み合わせを実現し、幅広い投資家に提供する「金融商品SPA(金融商品 製造小売業)」を目指す。 ■Key Points ・2025年3月期は前期比で大幅増収増益を達成 ・2026年3月期は各段階利益で30%超の大幅な成長を計画 ・中期経営計画を策定、2030年3月期に純利益100億円を達成するGame Changerとなる (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《HN》 記事一覧 |