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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/06/12 10:37, 提供元: フィスコ オプティム Research Memo(7):ストック型ビジネスが順調に積み上がり、25期連続の過去最高売上高を達成*10:37JST オプティム Research Memo(7):ストック型ビジネスが順調に積み上がり、25期連続の過去最高売上高を達成■オプティム<3694>の業績動向 1. 2025年3月期通期業績の概要 2025年3月期通期の連結業績は、売上高が前期比3.3%増の10,580百万円、営業利益が同0.7%増の1,954百万円、経常利益が同1.0%増の1,862百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同0.6%増の1,178百万円となり、創業来25期連続となる過去最高売上高を達成した。 売上高は、モバイルマネジメントサービスの順調な売上成長に加えX-Techサービスの大幅な売上成長が増収に貢献した。モバイルマネジメントサービスの中核となる「旧Optimal Biz」は、サービス名を「OPTiM Biz」に変更し、AI時代に向け大幅にバージョンアップを実施した。市場において14年連続シェアNo.1を獲得しており、市場の成長とあわせて、順調にライセンス数も増加した。X-Techサービスの売上構成比は44.6%まで成長し大きな柱となった。特にアグリテック分野のドローンを使った農薬散布DXサービスである「ピンポイントタイム散布」サービスが全国に普及し、26府県133市町村で、約100の防除組合及びJA等の顧客に利用され、利用面積で26,000haとなり国内シェアNo.1となった。デジタルコンストラクション分野では、建設現場のモバイル統合運用ソリューションとなる「OPTiM Geo Scan」コーポレートライセンスの提供が開始され、清水建設<1803>をはじめとするゼネコン各社で導入された。なお、第4四半期に行った一部の取引について、会計基準に照らし合わせ、検討を行った結果、対象取引の売上高については、総額計上から純額計上へと見直すこととなり、当初の計画から売上額が減少し、上場来初の売上計画未達となった経緯がある。 利益については、売上総利益率が前期比0.1ポイント増の49.4%と堅調だった。これは収益性が相対的に高いライセンス収入などのストック型売上の構成比が7割以上であったことが主因である。販管費率は、開発人員への積極的投資を継続していることもあり同0.6ポイントの上昇となった。これらの結果、営業利益率は前期から0.4ポイント減の18.5%となった。 2. 財務状況と経営指標 2025年3月期末の総資産は前期末比1,531百万円増の11,094百万円となった。流動資産は同877百万円増の5,476百万円となったが、これは受取手形、売掛金及び契約資産が994百万円増加したことが主な要因である。固定資産は、ソフトウェアが498百万円増加したことなどにより、同654百万円増の5,617百万円となった。なお、現金及び預金の残高は1,734百万円である。 負債合計は前期末比354百万円増の2,574百万円となった。これは、短期借入金が同314百万円減少したなか、支払手形及び買掛金が488百万円、未払金が207百万円、それぞれ増加したことなどにより、流動負債が同353百万円増加したことが主な要因である。固定負債はほぼ変化はなかった。純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどにより、同1,177百万円増の8,519百万円となった。有利子負債は2025年3月時点でゼロであり、無借金経営である。 安全性に関する経営指標については、流動比率が224.9%、自己資本比率が76.0%となっており、財務の安全性は極めて高い。一定以上の開発投資を行い続けているが、ROEで15.0%(2025年3月期)と高い収益性・効率性を維持している。現預金残高の充実や借入余力の大きさなどから、M&A案件などがあった場合に積極的に獲得に乗り出せる財務体質であると言える。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《HN》 記事一覧 |