携帯版 |
![]() |
![]() |
|
フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/29 11:04, 提供元: フィスコ ODK Research Memo(4):教育業務と証券・ほふり業務のシステム運用を主力とする安定的ビジネスモデル(2)*11:04JST ODK Research Memo(4):教育業務と証券・ほふり業務のシステム運用を主力とする安定的ビジネスモデル(2)■ODKソリューションズ<3839>の事業概要 4. 一般業務(医療関連サービス、人材育成サポート関連サービス) 一般業務は、これまで培ってきたデータ処理ノウハウを生かした新規分野のサービスとして、医療関連サービス、人材育成サポート関連サービスを展開している。医療関連サービスは、(株)ファルコバイオシステムズ(2016年8月に業務・資本提携したファルコホールディングスの事業会社)の臨床検査関連システム運用業務、医療システム用タブレット製品の販売・アプリ開発などを展開している。人材育成サポート関連サービスは、2022年7月に事業譲受したeラーニングプラットフォーム「SLAP」「iStudy(R)LMS」の提供、及びeラーニング教材の開発・販売を展開している。大学受験ポータルサイト「UCARO(R)」とのシナジー創出に加えて、eラーニング・オンデマンド学習・企業研修に関するトータルソリューションの提供を目指す。 さらに教育業務の「UCARO(R)」を核とする新サービスの展開を推進している。2023年4月には「個人の体験を価値化」するWeb3.0サービス「アプデミー(R)」β版の提供を開始した。日常的な体験や学びをNFT(Non-Fungible Token:ブロックチェーン技術により代替不可能であることが保証されているデジタル資産)で可視化して個人の成長を支援する。2024年4月にはメディアアーティストの落合陽一氏(筑波大学図書館情報メディア系准教授・デジタルネイチャー開発研究センター長)らとともに、日本初の合同会社型DAO※となるTable Unstable DAO(同)を設立した。2024年7月には「アプデミー(R)」が、電通グループ<4324>やパナソニック ホールディングス<6752>等の「トレーサビリティ基盤開発プロジェクト」に採用された。2025年2月には「アプデミー(R)」で得た知見を生かし、映画監督の堤幸彦氏らとともに、新たなエンターテインメントの未来を大学生と創り上げていく共創プロジェクト「SUPER SAPIENSS U(略称:スパサピU)」を始動した。エンタメ業界への興味があったり就職を目指す大学生を対象に、現場での経験・映像制作・撮影編集などの実践的な学びの場を提供し、キャリア形成を支援する。2025年4月には、留学、インターンシップ、ボランティア、イベント情報等、豊かな大学生活をおくるための多様な選択肢や、学生生活に役立つ情報を集約・発信するポータルサイト『大学生活の歩き方』をオープンした。将来的には、蓄積したNFTをデジタル履歴書化し、「学歴・資格」等だけではなく多様な体験が個人の価値として、大学入試や留学、就職活動等に活用できる世界観の実現を目指している。 ※ ブロックチェーン技術であるスマートコントラクトとNFT等のトークンをガバナンス手段として活用することで、共通のミッション達成に向けて活動する組織を指す。 5. その他業務(グループ会社等) 子会社のポトスが2023年8月に、採用広報支援サービス「キャリポート(R)」の提供を開始した。大学生との接点と徹底した大学生視点を強みに、入社につながる母集団形成を支援するサービスで、リアルイベントの開催やブランディングメディアの配信の戦略策定から実施まですべて、ポトスが抱える大学生による専門の企画団体が関与するため、Z世代のリアルな意見を反映した施策の提供が可能なことが特徴。企業は、多種多様なキャリア体験の提供を通じて学生のキャリア形成を支援することで、採用広報やZ世代のフィードバックを取入れた商品開発といった企業価値の向上につなげることができ、大学生は低学年から様々なキャリア・社会体験に参加し、社会とのつながりを得ることができる。また大学生は、体験を証明するバッジの蓄積を通じて自身の取り組みを可視化することで、目指す将来像の実現に向けて必要なスキルを身につけることができる。 2024年10月には、戦略就活塾「Abuild(R)就活」を運営するNINJAPANを子会社化した。NINJAPANの「Abuild(R)就活」は就職内定率98.2%と、上位層の学生向け就活塾で高い市場シェアを獲得している。今後は同社が有する受験生との接点、ポトスが有する大学1〜2年生との接点、NINJAPANが有する就活塾としての豊富な就活支援実績を組み合わせることにより、付加価値の高いキャリア支援サービスを展開する。第1弾として2025年4月にポトスとNINJAPANが共同で、就活支援・新卒採用支援を行う新サービス「CABUILD(キャビルド)」をリリースした。学生は大学1年生からキャリア教育コンテンツ受講やインターン参加等を通じて自己分析を深め、目指すキャリア像の解像度を高めて就職活動に臨むことができる。企業は採用イベントや長期インターン紹介等を通じてキャリア意識や成長意欲の高い学生にアプローチし、新卒採用における3大課題「母集団形成」「歩留まり改善」「内定辞退改善」の解決につなげることができる。さらに順次、就活生向けや社会人向けのサービス提供も予定しており、顧客層の拡大を図る方針だ。 6. リスク要因・収益特性 情報システム産業における一般的なリスク要因としては、企業のIT・DX投資抑制、受託開発案件の不採算化、技術革新への対応遅れなどがあるが、同社はシステム運用(情報処理システムのアウトソーシング)を主力としているため、受託開発の不採算化リスクが小さい。一方で、情報セキュリティ、個人情報保護、品質管理などへの対応がリスク要因となるが、国際認証規格精度「ISO/IEC27001」などを取得してセキュリティマネジメントに取り組んでいる。なお同社の収益に関する季節要因として、大学入試業務をはじめ売上高・利益とも第4四半期(1〜3月)に偏重する特性がある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》 記事一覧 |