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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/15 11:01, 提供元: フィスコ C&R社 Research Memo(1):2026年2月期はM&A効果も含み過去最高業績更新へ*11:01JST C&R社 Research Memo(1):2026年2月期はM&A効果も含み過去最高業績更新へ■要約 クリーク・アンド・リバー社<4763>は、プロフェッショナル(専門職)のエージェンシーとして、プロデュース事業(開発・請負)、エージェンシー事業(派遣・紹介)、ライツマネジメント事業(知的財産の企画開発・流通)の3つの事業を、クリエイティブ分野(映像、ゲーム、Web、広告・出版等)や医療、会計、法曹など様々な分野で展開している。プロフェッショナル人材のネットワークはグループ全体で41万人超、顧客数は5万社を数える。 1. 2025年2月期の業績概要 2025年2月期の連結業績は、売上高で前期比1.0%増の50,275百万円、営業利益で同11.9%減の3,614百万円となった。売上高は連続で過去最高を更新したものの、一部の大手ゲームパブリッシャーの案件縮小や人材紹介サービスの成約長期化、AI/DX分野やオリジナルコンテンツ開発に伴う先行投資負担増、医療分野の営業体制見直し等の構造改革に伴う影響等により、営業利益は6期ぶりの減益となった。 2. 2026年2月期の業績見通し 2026年2月期の連結業績は、売上高で前期比19.3%増の60,000百万円、営業利益で同38.3%増の5,000百万円と2ケタ増収増益となり、過去最高を更新する見通しだ。2025年3月末に(株)高橋書店※をグループ化したことにより、売上高で4,900百万円、営業利益で500百万円(9ヶ月分)が上乗せとなるほか、前期に落ち込んだ医療分野やゲーム分野を含め、すべての事業セグメントで増収増益を見込む。ゲーム分野では(株)バンダイナムコエンターテインメントとモバイルゲームを中心としたゲーム開発・運営の合弁会社(出資比率51%)を2025年3月に設立した。これにより収益貢献が見込まれるほか、北米での受託開発事業も立ち上がり、2ケタ増収増益となる見通しだ。 ※ (株)C&Rインキュベーション・ラボが、高橋書店グループの持株会社である(株)T&Wオフィスの全株式を取得し、関連会社を含め5社をグループ化した。 3. 中期経営計画の進捗状況 同社は2026年2月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を策定し、「プロフェッショナル分野のさらなる拡大」「新規サービスの創出」「経営人材の創出」「コーポレート・ガバナンスの強化」を重点施策として取り組んできた。当初業績目標(売上高605億円、営業利益56.5億円)に対しては、人材紹介サービスの伸び悩みにより若干未達となりそうだが、3期の年平均成長率では、売上高で10.8%、営業利益で8.1%と着実な成長が続く見通しだ。今後は既存事業の成長に加えて、グループシナジーが見込まれる企業のM&AやCXOエージェンシー事業を強化し、中堅・中小企業の事業承継ニーズに応えることで持続的成長を目指す。また、同社は長期的な業績目標として売上高1,000億円、営業利益100億円を掲げている。なお、株主還元方針は連結配当性向30%以上を目安としており、同方針に基づき2026年2月期の1株当たり配当金は前期比4.0円増配の45.0円(配当性向30.0%)を予定している。自己株式取得についても適宜実施している※。 ※ 2025年1月〜5月末を取得期間として、取得株数40万株、取得総額5億円を上限とした自己株式取得を実施している。 ■Key Points ・2026年2月期はM&A効果で2ケタ増収増益に転じ、過去最高を更新する見通し ・グループシナジーを生かした事業承継型M&Aを成長戦略の1つに据える ・領域拡大により売上高1,000億円、営業利益100億円を長期目標に掲げる (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |