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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/04/15 14:04, 提供元: フィスコ オーケストラ Research Memo(4):2024年12月期は一過性費用が発生するも増収効果でEBITDA増益*14:04JST オーケストラ Research Memo(4):2024年12月期は一過性費用が発生するも増収効果でEBITDA増益■Orchestra Holdings<6533>の業績動向 1. 2024年12月期連結業績の概要 2024年12月期の連結業績は売上高が2023年12月期比15.9%増の14,036百万円、営業利益が同4.7%増の801百万円、経常利益が同0.9%増の783百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同30.0%減の331百万円、EBITDAが同9.4%増の1,326百万円だった。各利益は一過性費用となるM&A関連費用の発生(仲介手数料133百万円)等で計画を下回ったが、売上高がM&A効果も寄与しておおむね計画水準で着地し、営業増益・EBITDA増益だった。増収効果で人件費等の増加を吸収し、DX事業の収益性向上も寄与した。期末の役職員数は199名増の1,154名となった。売上総利益は2023年12月期比10.6%増加したが売上総利益率は2.2ポイント低下して46.3%、販管費は11.5%増加したが販管費比率は1.6ポイント低下して40.5%となった。この結果、営業利益率は0.6ポイント低下して5.7%、EBITDAマージンは0.6ポイント低下して9.4%となった。なお親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益が減少したため減益となった。 DX事業は売上高が22.4%増の6,802百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が83.8%増の491百万円、EBITDAが63.5%増の770百万円だった。M&A効果も寄与して大幅増収となったほか、Sharing Innovationsにおける原価最適化、想定的に高単価・高収益となるエンタープライズ案件への進出、中間期にヴェスが事業譲受したエー・アンド・ビー・コンピュータのSES事業のPMI進展なども寄与して収益性が大幅に改善した。四半期別のEBITDAは第1四半期が163百万円、第2四半期が179百万円、第3四半期が196百万円、そして第4四半期は231百万円で過去最高を更新した。 DM事業は売上高が0.7%増の5,645百万円、セグメント利益が1.5%減の1,935百万円、EBITDAが2.4%減の2,122百万円だった。新規顧客への営業強化により大手からの引き合いが増加しているものの、第2四半期に発生した既存大口顧客の予算縮小の影響で売上高が横ばいに留まり、人財投資の影響で小幅減益だった。ただし全体として安定的に推移した。四半期別のEBITDAは第1四半期が695百万円、第2四半期が434百万円、第3四半期が448百万円、第4四半期が543百万円だった。既存大口顧客の予算縮小の影響があった第2四半期をボトムとして、第3四半期以降は回復基調である。 その他事業は売上高が50.2%増の1,663百万円、セグメント利益が31百万円の損失(2023年12月期は85百万円の損失)、EBITDAが4百万円の損失(同73百万円の損失)だった。SaaS事業「スキルナビ」をはじめとして先行投資段階のため損失計上を継続したが、第4四半期よりランド・ホーを新規連結して大幅増収となり、損失も縮小した。 2. 財務の状況 財務面で見ると、2024年12月期末の資産合計は2023年12月期末比108百万円増加して12,821百万円、負債合計は19百万円増加して6,695百万円、純資産は89百万円増加して6,125百万円となった。主に無形固定資産でのれんが222百万円増加して3,788百万円、負債で有利子負債残高(長短借入金合計)が127百万円減少して2,881百万円となった。純資産では利益剰余金が233百万円増加して3,510百万円となった。この結果、自己資本比率は1.2ポイント上昇して44.3%となった。財務の健全性は維持されていると弊社では考えている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》 記事一覧 |