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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/03/14 15:32, 提供元: フィスコ 【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(3)*15:32JST 【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(3)【ヘッドウォータース<4011>】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(2)の続き 今後は、世界中で進化するAIエンジンを活用し、再学習(リトレーニング)やファインチューニングを行うことへのニーズは確実に存在します。それに加え、あらゆるテクノロジーを組み合わせ、ラストワンマイルまで社内で実装することが重要なフェーズに突入していると考えています。 私はもういい年ですが、これまでの社会人生活の中でインターネットやモバイル、クラウドなど、さまざまな技術の進化を見てきました。その経験から言えるのは、「インターネット」そのものが話題になっているうちは、大きな市場にはならないということです。インターネットの存在自体は誰もが知っており、それを前提として活用したサービスが本当の価値を生み出してきたと思います。例えば、インターネットの上に検索エンジンを構築したGoogle、SNSを生み出したFacebook、ECの市場を確立したAmazon、さらにモバイルを活用して新たな世界観を作り出したAppleなど、こうした企業がGAFAとして市場を牽引する存在になりました。 AIについても同じことが言えると思います。AIのエンジン自体が話題になることはありますが、最終的に「ラストワンマイル」をやり切った企業が、その市場のトップランナーになっていくでしょう。AIをどのように社内で実装し、実際の価値に変換するかが、今後の市場において最も重要なポイントになると考えています。 そのために必要なのはX-Tech(クロステック)だと考えています。もう1つ重要なのは、あらゆる企業がデジタルを活用してイノベーションを起こすために、Hands-on(ハンズオン)で伴走する存在であることです。 当社の強みは、最先端のテクノロジーをキャッチアップし、実装できるエンジニア集団である点にあります。大手の自動車会社や鉄道会社など、素晴らしい企業は多くありますが、当社が持つ最新技術の実装力は彼らにはない部分です。そこで、当社が伴走しながらイノベーションのエンジンとなり、共に新たな価値を生み出していくことが、当社の社会的なポジショニングだと考えています。つまり、異なるテクノロジーを組み合わせる力(クロステック)と、お客様の内部に深く入り込んで伴走し、内製化やイノベーションを支援するスタイルこそが、当社の強みであり存在意義だと考えています。 これは毎回お話ししているので簡単に説明しますが、当社は10年以上にわたりAIソリューションを開発してきました。そのため、過去に開発した技術や学習モデルを部品化しており、少しチューニングすれば再利用できるものが多数あります。 こうした部品を組み合わせることで、効率的にサービスを提供できるプラットフォームを構築しています。そのため、低コストかつハイスピードでAIソリューションを開発できる独自のプラットフォームを持っています。これは、10年間にわたる開発の蓄積によって実現した当社の強みの一つです。 それでは、当社のビジネスについて、昨年度を振り返って前進した点や目標に達しなかった点、そしてその対策についてお話ししたいと思います。 2023年12月期の決算説明会のタイミングで2024年のKPIや目標についてお話しし、最大のKPIとして営業利益を掲げました。その理由は、経営は1年単位の成果だけで判断するものではなく、さまざまな経営課題をクリアしながら成長していくものだからです。 また、社会的な変動による影響を受けることもありますが、良い時も悪い時も乗り越えながら、最終的に社会にとって価値のある巨大企業へと成長していくことが重要だと考えています。当社はAI業界という成長市場にいるグロース企業であり、これまでトップライン(売上)をとにかく伸ばすことを重視してきました。しかし、その一方で「トップラインを伸ばせばいい」という考えが社内に浸透しすぎることには弊害があると考えています。 最も重要なのは、最終的に利益を生み出せるビジネスであることです。利益を出せないビジネスモデルは根本的に間違っていると考えています。利益を生み出すためには、同じビジネスモデルでも1件あたりのコスト削減や、人員の稼働効率向上を常に意識する必要があります。例えば、開発した優れたテクノロジーを他の領域にも応用することで、コストを半減させるなど、常に工夫し、利益を最大化する意識を持つことが重要です。 このような意識がなければ、企業は強くなれません。経営をおろそかにした企業が成功した例を私は見たことがありません。そのため、この時期に組織全体へ利益志向のマインドをしっかりと根付かせることが、非常に重要だと考えています。外部からの評価という面では、AI業界は確かに成長しているものの、本当に利益が出るビジネスモデルであるのか?という疑問を持つ方も多いと思います。 さまざまな場面で話題になり、「優れたエンジンを開発した」「こんな面白いことができる」と注目を集めることはありますが、最終的に「それで本当に収益を上げられるのか?」 という見方をする方もいらっしゃると思います。特に日本のグロース市場を見るとそう思われる方もいらっしゃると思います。 当社はオーガニックで6期連続増収を達成し、トップラインを伸ばしてきました。そのため、増収は当然なのですが、昨年の売上高成長率125.5%については非常に不本意だと考えています。この程度の成長では謝罪しなければならないレベルだと思っているからです。ただし、昨年1年はその代わりに、しっかりしたビジネスモデルを持っているということを示す年でもありました。つまり、トップラインを伸ばしながら、最終的に利益を出せるオーガニックな成長、M&Aなどを行わずともちゃんと成長できるビジネスモデルを確立しているということを、皆さまにしっかりお示ししたいと思い、営業利益をKPIに設定しています。 ここから少し細かい話に入りますが、まず売上高は前年同期比125.5%の成長を達成し、達成率は99.2%ということで、ほぼ計画通りとなりました。 当社の現在の成長に関するKPIとしては、 ・売上高(トップライン)がしっかり伸びているか ・利益をしっかり出せているか ・AIソリューションの開発は依然として人材に依存する部分が大きいため、人材採用が順調に進んでいるか これらの指標を見ていただくことで、当社が今後どこまで成長できるかの指標になると考えています。その中で、過去最高売上を6年連続で更新できた点は良かったと思います。ただし、先ほど申し上げた通り、125.5%の成長ではまだまだ不本意であるという思いもお伝えしておきます。 【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(4)続く 《FA》 記事一覧 |