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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/03/14 15:31, 提供元: フィスコ 【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(2)*15:31JST 【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(2)【ヘッドウォータース<4011>】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(1)の続き 当社の事業内容です。現在、当社のサービスは大きく3つに分かれています。図に示しているように、黄色い部分で使用されている技術をもとに、AI関連のサービスであれば「AIインテグレーションサービス」、DX関連であれば「DXサービス」と分類されています。 ただし、今後このサービス区分を変更する可能性もあると考えています。特にDXの分野では、企業が保有するさまざまなデータを統合し、活用できる基盤を構築することが重要です。しかし、この基盤を活用するためには膨大なデータを処理する必要があり、そのためにはAIの導入が不可欠となります。実際に、AIとDXの境界が曖昧になりつつある現状を踏まえると、将来的には1つのサービス区分へ統合される可能性が高いと考えています。一方、「プロダクトサービス」は基本的に月額課金型のリカーリングモデルとなるため、この分野については引き続き独立した形で展開していく方針です。 次に、当社の強みであるビジネスモデルについてご説明します。こちらはカスタマージャーニー的に表現した図になります。皆様にご理解いただきたいのは、当社は一気通貫のサービスを提供している点です。基本的に当社のお客様は企業に限定されており、最初にご相談をいただいた際には、多くの課題や実現したいことが存在します。 こうした課題を整理せずに五月雨式に進めると、コストばかりかかり十分な成果を得られないケースが多いため、まずは業務フローを可視化し、ヒアリングを通じて計画を策定します。その上で、「この分野にこのAIを活用すれば、最終的にどのような費用対効果が得られるのか」「どのようにコスト構造を最適化できるのか」を明確にし、クライアントと共に企画・立案を行った上で開発に進みます。当社は、この最上流のフェーズから関与できる点が強みであり、それを支えるためのコンサルティングチームを擁する子会社も存在し、現在急成長を遂げています。 当社は、AIや最新のテクノロジーを活用し、世界的にも前例のない取り組みを行っています。そのため、従来のウォーターフォール型の開発手法では、「決められた機能を作るだけではテクノロジーを十分に活用できない」「もっと効果的な使い方があるのではないか」といった課題が生じることがあります。そこで当社では、アジャイル型の開発手法を採用し、計画と検証を繰り返しながら最適な形を模索していきます。 最終的な出口についてですが、確かにプロジェクトを受注することで収益を得ることになりますが、共同で開発した最先端のテクノロジーのサービスや機能は、クライアントとともにサービス化し、月額課金モデルなどで提供する形を取ることもあります。お客様にとっても、「一度作って終わり」ということはなく、ラボ型契約を通じて、継続的に最新技術をキャッチアップできるよう、当社が伴走支援を行いながら新技術を提供していきます。 また、当社が独自に開発した機能はライセンスとして提供することで、お客様の開発コストを削減することができます。これにより、ライセンスビジネスとして展開し、最終的にはプロジェクトが増えれば増えるほど当社のストック収入も増えていくモデルとなっています。 最近、皆さんにもご理解いただいていることとして、大手企業でも「デジタルトランスフォーメーション(DX)」や「イノベーションの必要性」がよく議論されています。新聞でも取り上げられ、経営層からの発信も増えています。しかし、DXの本質とは、単にSaaS系のサービスを導入することや、新しいソフトウェアを使うことではありません。本質的には、企業がデジタル技術を活用し、より強く、世界的に競争力を持つ企業へと進化すること、すなわち業態そのものを変革することだと考えています。 さまざまなお客様と仕事をする中で、AIの活用が進む企業と、なかなか進まない企業があると感じています。では、その違いは何か。例えば鉄道業界では、「現在の鉄道事業のあり方では限界がある」「このままでは駅員も乗客も幸せにならない」といった強い課題意識やパッションを持っている企業は、AIの実装やデジタル化がスムーズに進みます。そのために最も重要なのはデータだと考えています。日本の大手企業は、たとえ現在グローバル競争で遅れをとっている部分があったとしても、長年の事業運営の中で膨大なデータを蓄積しています。貿易・製造・サービスなど、各業界で価値のあるデータを持っているのです。 このデータを適切に管理・活用し、データベースを整備することで、イノベーションを起こし、競争力を高めることができると考えています。これまで、多くの企業はシステムインテグレーター(SI)にシステム開発を丸投げし、データを扱うたびに追加コストが発生するような状況にありました。しかし、現在では「内製化」を進めたいというニーズが、大企業の間で非常に高まっています。 従来は約7割をSIに任せていたものの、今では3割程度に抑え、基本的には自社でシステムを管理・運用したいという動きが強まっています。なぜなら、デジタルやシステムをインテグレーターに依存したままでは、イノベーションを起こせないことが企業側でも明確に理解されつつあるためです。 そこで当社は、伴走型の支援を行い、お客様のパッションと共にイノベーションを推進していきます。最終的には内製化の支援まで行うことが、当社のビジネスモデルとなります。 当社の強みは、AIを効果的に活用するために必要な総合的な技術力にあります。AIの知識だけでは不十分であり、スマートフォンのアプリ開発、クラウド、セキュリティなどの技術を一社で完結して提供できることが、コスト効率と最終的なパフォーマンスを保証する上で不可欠だからです。 AIのエンジンを研究・開発することはもちろん重要ですが、それをさまざまなシステムに組み込み、異なるデータと連携させ、最終的に優れたUIで継続的に使える形にすることが不可欠です。そのためには、複数のテクノロジーを組み合わせることが不可避であり、AIはそういうフェーズに入ってきたと思います。 3〜4年前までは、「優れたアルゴリズムを持っている」「高性能なAIエンジンを開発している」といった企業が多く存在していました。しかし、現在ではChatGPTやGeminiの登場をはじめ、世界中で急速に高度なAIモデルが開発されている状況です。数千人規模のエンジニアが開発に携わり、数千億円の投資が行われ、GPUをフル稼働させて精度を向上させている大規模AIエンジンが続々と登場する中で、「少し賢い」「東大出身のエンジニアが10人いる」といった規模の会社では、もはや競争にならない時代になってきています。 【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(3)続く 《FA》 記事一覧 |