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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/03/06 14:04, 提供元: フィスコ

ジーデップアドバンス Research Memo(4):2025年5月期中間期は大幅増収増益

*14:04JST ジーデップアドバンス Research Memo(4):2025年5月期中間期は大幅増収増益
■ジーデップ・アドバンス<5885>の業績動向

1. 2025年5月期中間期の業績概要
2025年5月期中間期の業績は、売上高が前年同期比111.8%増の3,995百万円、営業利益が同90.6%増の498百万円、経常利益が同101.8%増の497百万円、中間純利益が同101.3%増の344百万円となり、大幅な増収増益となった。

売上高は、LLMを含む生成AIの設備投資需要の高まりに加えて、前期受注した大型案件が第2四半期中に完了したことにより、前年同期比で111.8%増と倍増以上の伸びとなった。大規模案件は、国策であるクラウドプログラムに関連したクラウドベンダー向けの大規模なGPUクラウド案件であり、同社の上位レイヤーでの対応力を示す実績となった。また、案件規模の大型化に伴い、納期によって四半期の売上・利益の変動が大きくなる傾向にある。売上総利益は、大型案件の影響で前年同期比68.2%増、売上総利益率で4.6ポイント減少の17.9%となったが、粗利率の低下は想定どおりである。販管費は、営業、エンジニア、管理部門の人員増強による人件費増や東京オフィス移転の影響による減価償却費の増加、大型案件に伴う保険料の増加などにより金額ベースでは増加したものの、販管費率では増収効果により3.3ポイント減少の5.4%となった。結果として、営業利益は同90.6%増と大幅増益となった。なお、業績としては順調ではあるが、案件規模の大型化により受注までのリードタイムは長期化する傾向にある。


自己資本比率は58.9%、無借金経営により安全性の高い財務体質

2. 財務状況と経営指標
2025年5月期中間期末の資産合計は4,490百万円(2024年5月期末比155百万円増)となった。流動資産は4,362百万円(同143百万円増)であり、これは受取手形、売掛金及び契約資産の209百万円増や流動資産その他の123百万円増が主な要因である。固定資産は、127百万円(同12百万円増)と大きな変化はなかった。

負債合計は1,844百万円(同99百万円減)となった。これは前受金や支払手形及び買掛金の減少などが要因である。固定負債は971百万円(同298百万円増)となった。これは長期前受金の増加が要因である。純資産合計は、2,645百万円(同254百万円増)となった。中間純利益の計上による利益剰余金の増加が主な要因である。有利子負債はゼロである。

安全性に関する経営指標については、流動比率が499.9%(2025年5月期中間期末)、自己資本比率が58.9%(同)となっており、財務の安全性は極めて高い。ROEは22.1%(2024年5月期)、ROAは18.5%(同)、売上高営業利益率は15.0%(同)と収益性・効率性も高い。



■今後の見通し

2025年5月期は、前期比30%超の増収、10年連続の各利益の増益を予想。中間期進捗率は約70%。将来を見据え人材・設備への先行投資を実行中

2025年5月期の業績については、売上高で前期比30.5%増の5,770百万円、営業利益で同1.9%増の675百万円、経常利益で同3.5%増の675百万円、当期純利益で同2.6%増の443百万円と大幅な増収と10年連続の各利益の増益を予想する(期初予想どおり)。進行期は成長市場において積極的な先行投資を行う戦略であり、売上高の成長性は高いが各利益は抑制される計画である。

売上高については、前期に引き続き高い需要が予想され、案件規模の大型化も進行していることから前期比30.5%増と高い成長率を見込む。国内の市場環境は、生成AIなどで使用するための設備投資の需要が高まっていることに加えて、GPUクラウドサービスへの国の補助金の大型化や、AI関連の概算要求額の増加などの背景もあり、AI市場は引き続き堅調に成長していくと想定される。同社においては、さらなる成長のためにソリューションのポートフォリオを拡充し、より上位レイヤーのソリューションラインナップを準備していくとともに、パートナーエコシステムの増強に力を入れる戦略である。中期経営計画では、2025年5月期〜2026年5月期の2期はヒト・設備への投資を積極的に実施する時期と位置付けている。また、案件規模の大型化の影響などにより売上総利益率は低下する見込みである。これらの要因から、営業利益は微増・横ばいの計画となる(前期比1.9%増)。通期の業績高予想に対する中間期進捗率は売上高で69.2%(前年同期は42.7%)、営業利益で73.9%(前年同期は39.5%)であり、いずれも進捗は前年を上回る。仮に、下半期の業績が特需のなかった2025年5月期第1四半期の売上・利益水準に戻ったとしても、通期計画を上回ることになる。

弊社では、進行期は生成AI関連の需要増や補助金など市場の追い風を背景に受注残を例年になく有しており、トップラインの高成長は確実性が高いと考えている。NVIDIAの次世代新製品(新たなGPUアーキテクチャ「Blackwell」を搭載した新製品)も2025年初頭から順次出荷される見込みである。下半期は、将来に向けて社内体制の整備(人材・設備など)にしっかり投資できるかに注目していきたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)


《HN》

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