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著者インタビュー
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File 013 『FXの小鬼たち』キャシー・リーエン氏
Q. 著書『FXトレーディング』が日本では刊行されると瞬く間に増刷が決まるほどの反響を呼びました。その理由をどうお考えですか? A. まず挙げられるのは、昔から多くの日本人が外国為替に親近感を持っているからでしょう。例えば、かなり長期にわたって日本では超低金利が続いており、多くの日本人がキャリートレード(※1)や外貨預金に目を向けています。 ただし、本書は日本だけでなく、米国でも受け入れてもらいました。それは、それまで「為替」というと学術的かつ複雑難解な本が多く、しかもFXについてほとんど書かれていなかったからです。それに対して、本書は「ユニーク」な視点から書かれていました。
A. かつて私は、JPモルガンなどの金融機関でインターバンク(※2)のトレーダーをしていました。その経験から、私はFX市場の内側から外を見る視点を学んだのです。 「外」とはFX市場を利用するユーザーからの視点、「内」とはFX市場でレートを提示するマーケットメーカーからの視点。このことは、外部からは見えにくい、そして株式市場に比べて複雑かつダイナミックな為替市場の習性や構造、勘所を身をもって知ることに役立ったわけです。 もともと私は積極的に売買をしてきた「トレーダー」なのです。市場のキープレイヤーをよく知っていますし、よく動く時間帯を知っています。つまり、従来の書籍に見られるような学術的な視点だけでなく、皆さんと同じ「トレーダーとしての実用的視点から」本書は書かれているのです。
A. 1999年からです。そして今もトレードを続けています。私たちのチームは、デイトレードを基本に自己資金でトレードをしています。そうでないとトレーダーの視点からレポートを書くことはできませんから。
A. いいえ、違います。当社(FXCM)の顧客と同じ環境・条件でトレードをしているのです。
A. いいえ、違います。当社のシステムは、完全にコンピュータ化されており、カウンターパーティ(※3)である複数の銀行が提示するレートのなかで最良のものをそのまま提供しているだけです。つまり、強いて言えば、私の相手となるのは、その商業銀行です。
A. そうです。私は通常50〜80ピップス(pips)の利幅を考えていますから、インターバンクのスプレッド(売り気配値と買い気配値の差)にブローカー手数料が0.5〜1ピップ、たとえ2ピップス乗っていても気にしません。 このビジネスモデルを私は非常に気に入っています。まさに「お客様と共にある」わけですから。したがって、お客様の売買執行に問題が生じれば、私たちにも不都合が生じているわけです(笑)
A. 最初はJPモルガンでインターバンクのディーラーとしてFXだけをトレードしていました。しかしその後、JPモルガンがチェースに買収されると、私はFXだけでなく先物やオプションもトレードするようになりました。 本書(FXトレーディング)の特長のひとつに「市場間分析」がありますが、それはこのときの経験に基づいています。最近では、ダウとキャリートレードに強い相関性が見られますね。
A. まず24時間市場であることです。市場を動かすような事件が、市場の活発な日中に起こるとは限りません。 「取引所にも夜間市場があるではないか」という指摘もあるかもしれません。しかし、流動性が違います。FXは24時間、潤沢な流動性を維持しているのです。 それに資金効率が良いのも優位性のひとつだと思います。300ドルで1枚のトレードができるわけですから。複数枚のトレードで柔軟な売買戦略を立てることができます。 そして単純です・・・・・・。
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