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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/11/17 13:35,
提供元: フィスコ
NexTone:2Q決算への株価反応は過剰、事業基盤となる管理楽曲数・取扱原盤は着実増
*13:35JST NexTone:2Q決算への株価反応は過剰、事業基盤となる管理楽曲数・取扱原盤は着実増
著作権管理事業、デジタルコンテンツディストリビューション(DD)事業、音楽配信事業等を展開するNexTone<7094>が11月11日に発表した2026年3月期第2四半期決算は、売上高で前年同期比9.0%増の10,267百万円、営業利益で同55.4%増の587百万円となり、主力事業の伸長により前年同期比で増収、営業利益は大幅増加となった。中期経営計画を達成した場合の成長率や利益水準からは4,000円台を中心としたレンジへの移行も試算される。
事業基盤となる管理楽曲数(前年同期比+14.7万曲、前期末比+6.7万曲の75.8万曲)・取扱原盤数(前年同期比+22.0万原盤、前期末比+12.8万原盤の159.8万原盤)はともに着実に増加している。著作権管理事業は、売上高で前年同期比5.7%増の7.6億円、営業利益で同1.61%減の3.2億円となった。全世界のYouTube動画視聴における使用料の直接徴収や、各国の著作権管理事業者との直接契約拡大等により前年同期比で増収となったものの、前年同期の特殊要因である一部配信事業者への遡及徴収(売上で3,700万円)や人件費及びシステム関連費の増加が利益減に影響した。DD事業は、売上高で前年同期比7.2%増の50.4億円、営業利益で同8.58%増の4.7億円となった。ストリーミング音楽配信市場と動画配信サービス市場の伸長、アニメ・ゲーム関連及びVTuber等のネットクリエイター関連の原盤再生の増加等により、前年同期比で増収増益となっている。音楽配信事業は、売上高で前年同期比3.4%増の38.3億円、営業利益で同24.1%増の7.9億円となった。個人向け主力サービスである「dヒッツ」のサービス料金を2024年12月に改定したことや、システム費・人件費等の削減が奏功し、前年同期比で増収増益を達成している。また、2025年6月より新たに法人向け原盤利用許諾スキーム「レコチョク play」の提供を開始している。ビジネスサポート事業は、売上高で前年同期比48.14%増の10.7億円、営業損益で1.7億円の赤字(前年同期は2.32億円の赤字)となった。同社キャスティングサービスにおけるライブビューイングの大型案件を複数実施したこと等により、大幅増収となり、損益も改善している。
2Qは売上高こそ計画通りだったものの、営業利益はセールスミックスの影響で利益率が低下して計画比0.9億円の未達となった。ただし、事業基盤となる管理楽曲数・取扱原盤は、ともに着実な増加となっている。時期的な振れはあるものの、同社の事業基盤はストックである故に、中期業績計画の達成に向けて進捗していると考えてよかろう。
中期業績計画では、引き続き2桁増収増益基調が続く見通しで、2028年3月期には売上高29,600百万円、営業利益2,700百万円、2027年3月期のプライム市場上場を目指している。「純資産50億円以上」については、既にプライム市場上場基準を充足している。
今期の初配当なども含めて5月には株価の急激な上昇が観測されたが、引き続き株価は割安と目される可能性はある。中計期間の営業利益CAGRは+39.2%、中計最終年度は+12.5%となる。保守的に考えてマーケットの平均的なPER15倍を当てはめても、中計最終年度から試算される株価は2,800円を上回り、中計期間の成長スピード見合いとなる今期予想PER40倍だと5,000円近い株価が試算される。
なお、同社の強みは、規模の経済性が必要で新規参入障壁が高い事業であること、著作権の管理から楽曲の利用促進まで一気通貫で手掛けていること、及び売上の大半が安定的なストックビジネスであること、などが考えられる。著作権ビジネスを専門に扱う類似上場会社は存在せず、業界はJASRACとの2社寡占状態となっている。2025年3月期実績における著作権使用料徴収額はJASRACが1,445.8億円、同社が141.5億円、市場規模1,587億円においてJASRACが91.1%、同社が8.9%のシェアを占める。JASRACと比較して同社は、権利者との契約形態が委託契約となっており、権利者の意向を最大限取り入れた柔軟な管理ができることを強みとして、長期的には当シェアを50%まで高める方針だ。著作権管理事業とDD事業を軸とした安定事業の継続成長に加え、成長ドライバーとしてキャスティングやエージェント(インディーズ活動支援)等の業務支援を行うビジネスサポート事業に注力して、強力で総合的な「オンリーワン・エージェント」を目指す。
《HM》
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