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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/09/24 11:08, 提供元: フィスコ

ラキール Research Memo(8):大幅増益予想だが、やや保守的

*11:08JST ラキール Research Memo(8):大幅増益予想だが、やや保守的
■ラキール<4074>の業績動向

3. 2025年12月期の業績予想
2025年12月期業績予想について、同社は売上高8,657百万円(前期比8.6%増)、営業利益912百万円(同62.9%増)、経常利益909百万円(同67.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益590百万円(同63.0%増)を見込んでいる。中間期での業績進捗が早かったため、通期で売上高は期初予想を据え置いたが、営業利益で112百万円、経常利益で124百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で84百万円の上方修正となった。

物価上昇や金融政策の影響など景気への懸念材料はあるものの、DX市場の拡大は引き続き顕著で、企業のIT投資は一層加速するものと予測されている。このような環境下、同社はユーザー企業のビジネス価値最大化に向け、LaKeel DXをはじめとする製品サービスを強化するなど、プロダクトサービスを主軸に事業を展開していく方針である。このため下期も、主力のLaKeel DXと強化中のLaKeel HRをはじめ、LaKeel BIやLaKeel Data Insight、LaKeel Online Media Serviceのライセンス販売に引き続き注力する。また、引き合いの強いAI関連製品やAIによって機能を向上した製品の販売も強化する。このため、ライセンス販売は中間期同様に大きく伸びる予定である。これに伴い、サブスクリプション(LaKeel製品)も伸びていく見込みとなっている。コンサルティングサービスも、製品サービスの成長に伴って売上高に勢いが戻ると予想される。プロフェッショナルサービスでは、大型案件が縮小した影響を新規案件でカバーしていく方針である。

この結果、下期の売上高は中間期より強まることが見込まれる。利益面では、売上総利益率は中間期と同様に改善傾向となるが、顧客向けの会の設置やイベントなどこれまでほとんど実施していなかった顧客サービスを厚くするため、販管費の増加率はやや高くなる見込みである。また、第3四半期は、第1四半期への前倒しに加え夏休みもあるため利益は大きく膨らまない見込みだが、第4四半期は、ライセンス販売の積み上がりやそれに伴うコンサルティングサービスの回復が見込まれる。このようにプラスマイナス両面があるが、LaKeel HRの好調や採算改善などプラス材料の影響が大きく、通期の営業利益は2ケタに乗る可能性もあると考える。


収益性と成長性の高いビジネスモデルで持続的成長へ

4. 成長戦略
成長戦略として、プロダクトサービスのLaKeel製品を中心とする製品サービスで収益性の向上と高成長を狙い、コンサルティングサービスで成長性を押し上げ、プロフェッショナルサービスでは安定性と継続性を重視する方針である。そのため、中期的にLaKeel製品のラインナップを拡充することでユーザー企業数を拡大、特に高い収益性が期待できるLaKeel製品のライセンスとサブスクリプションに注力する計画である。特に、生成AIによる機能向上や人事給与システムなどHR分野での営業強化を推進し、ユーザー企業にフィットしたサービスを提供していく予定である。また、コンサルティングサービスでは、DXコンサルティングとデータアナリティクスによるハイブリッドなサービスを提供していく方針である。プロフェッショナルサービスでは、既に確保しているリカーリングレベニューで安定成長を目指す一方、既存ユーザーをプロダクトサービスへ誘導するクロスセルを強化する計画である。

長期的にはそれらに留まらず、ユーザー企業のさらなるDXに向けてアップセルとクロスセルを推進し、ユーザー企業のLTV(顧客生涯価値)を最大化していく考えである。このように収益性・成長性・安定性の高いサービスを基盤としたビジネスモデルを背景に成長を持続することで、部品の組み合わせという独自のアプリケーション部品産業を創出し、LaKeelエコノミーを構築する狙いである。なお、成長を継続するDX市場のなかで、同社のターゲットとなる市場は7,600億円(同社想定)を超えると想定されており、成長余力は非常に大きいといえる。足もとでLaKeel HRを中心にLaKeel製品の成長が拡大していることから、2026年12月期も強い成長が期待でき、中期的には人事関連ニーズをさらに取り込んで成長を続けていくことになると思われる。その向こうでは、東証プライム市場への移行も視野に入ってきそうだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)


《HN》

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