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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/08/21 13:08,
提供元: フィスコ
ミダックHD Research Memo(8):株主還元は安定した配当を継続して実施
*13:08JST ミダックHD Research Memo(8):株主還元は安定した配当を継続して実施
■ミダックホールディングス<6564>の成長戦略
2. 株主還元策
株主への利益還元については、経営基盤や財務体質の強化を図りつつ、安定的な配当を継続して実施することを基本方針としている。内部留保資金については、経営基盤の強化及び今後のさらなる業容拡大を図るための投資に充当するなど、有効に活用するとしている。この基本方針に基づいて、2025年3月期の配当は前期比6.00円増配の14.00円(期末一括)とした。連続増配で配当性向は13.5%となる。2026年3月期の配当予想は同4.00円増配の18.00円(期末一括)としている。3期連続増配で予想配当性向は17.0%となる。今後も業績の拡大に伴って株主還元の一段の充実が期待できると弊社では考えている。
資源循環型社会構築に向けた取り組みを強化
3. サステナビリティ経営
同社はサステナビリティ経営について、廃棄物処理という事業活動を通じて廃棄物の減容化や無害化など地球環境保全に寄与しているだけでなく、2022年4月にサステナビリティ推進委員会を設置して脱炭素化への取り組み、より良い職場環境確保への取り組み、地域社会への貢献や地方創生への取り組みなどを強化している。
脱炭素化への取り組みの一例として、早稲田大学地盤工学研究室(小峯秀雄教授)と共同研究している処分場CCS技術(CO2 Capture and Storage:二酸化炭素回収・貯留技術)がある。廃棄物焼却施設から放出されるCO2を、同じく焼却施設等から副産物として排出されるばいじん等から製造する機能性覆土や廃棄物に固定し、最終処分場に貯留する技術である。
また2023年4月には脱炭素社会に向けた微細藻類培養CCU(Carbon dioxide Capture and Utilization:二酸化炭素の分離回収と有効利用)技術に関して、ミダックがパス<3840>の子会社である(株)アルヌールと共同研究契約を締結した。藻類培養は工場等の排ガスから分離回収されたCO2の固定化方法の1つとして注目される技術で、アルヌールは微細藻類由来の希少物質「フコキサンチン」生成微細藻類の連続培養技術に強みを持っている。アルヌールとの協業により、焼却由来CO2を利用した微細藻類栽培で「フコキサンチン」大量生産・安定供給の技術を加速させ、経済性を確保しながらCO2排出量削減を目指す。
2024年5月には同社が、資源循環事業や資源循環型施設運営等を手掛けるテラレムグループ(株)と、使用済み太陽光パネルの適切なリユース・リサイクルにおける事業スキーム構築を含む資源循環の共同事業化に関する基本合意書を締結した。太陽光パネルの寿命は約25年〜30年と言われ、2030年代半ばに年間約80万トンの廃棄が見込まれている。両社の強みを最大限に活用し、資源循環技術の開発や適正な処理を通じて持続可能な循環型社会構築を目指す。また、ミダックこなんが太陽光パネルのアルミフレーム・J-Box分離装置を導入し、太陽光パネルのリサイクルに着手した。同年11月には同社が中部リサイクル(株)と資源循環事業の共同事業化に関する基本合意書を締結した。サーキュラーエコノミーなど資源循環システムの自律化・強靭化への機運が高まっているため、資源循環技術の開発や適正な処理を通じて持続可能な循環型社会の構築を目指す。
そのほか(SDGs、ガバナンス、職場環境改善、地域社会への貢献など)の取り組みでは、2022年6月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明した。2023年9月にはヤマダホールディングスと、戦略的共創パートナーシップ関係構築や資源循環型インフラ事業への成長投資に向けて、(株)グリーン・サーキュラー・ファクトリーを設立した。
より良い職場環境づくりでは時差出勤制度「ミダックおもいやり制度」の運用、社員の都合や希望に合わせて休みを取得できる年次有給休暇の個別指定方式の採用、育児・介護や女性従業員の支援などを実施している。地域社会との良好な関係構築では、地方自治体との地震等大規模災害時における災害廃棄物の処理等に関する協定書の締結、SDGsへの取り組みを紹介するYouTube企業チャンネルの開設・運営、ミダックSDGs応援団制度の導入、体験型リサイクル教室の開催、「天浜線 人と時代をつなぐ花のリレー・プロジェクト」としての気賀駅の植栽・除草作業、「こども食堂」への食料品寄付などを実施している。
高利益率のビジネスモデルを評価
4.弊社の視点
同社の業績は拡大基調である。利益率も上昇基調であり、2025年3月期には営業利益率、経常利益率とも40%台まで上昇した。成長の基本方針である規模の拡大と利益率の上昇を見事に両立させている。これは廃棄物一貫処理体制の強みを生かしながら、利益率の高い最終処分の拡大を推進している成果だと考えられ、この高利益率を実現する同社のビジネスモデルを弊社では高く評価している。産業廃棄物処理業は地味な印象がある業種だが、持続可能な社会の実現、循環型社会の確立、2050年カーボンニュートラルを目指すSDGs関連において、廃棄物の減容化・無害化によって地球環境保全に貢献するなど重要な役割を果たしている業種であり、中長期成長余地も大きいと考えられる。したがって、成長加速のための基盤づくりのステージと位置付けている第1次中期経営計画の進捗状況に引き続き注目したいと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
《HN》
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