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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/06/09 11:06, 提供元: フィスコ

リソー教育 Research Memo(6):学習塾事業と学校内個別指導事業が増収増益に

*11:06JST リソー教育 Research Memo(6):学習塾事業と学校内個別指導事業が増収増益に
■リソー教育<4714>の業績動向

2. セグメント別動向
(1) 学習塾事業
学習塾事業の売上高は前期比5.0%増の17,671百万円、営業利益は同38.0%増の1,163百万円となった。売上高は、期中平均生徒数が同2.3%増と増加に転じたことや、2024年3月に物価上昇等に対応すべく受講料金を平均3%値上げしたことなどが増収要因となった。生徒数については、退会防止のため重点校舎※1を選定して面談や電話など顧客サービス※2の徹底に取り組んだことで退会者数を前期より抑制できたことが増加につながった。小・中・高校生ともにほぼ同様の動きだったと見られる。

※1 重点校舎とは、商圏の潜在需要に対して獲得可能な生徒数が想定を下回っている校舎。
※2 生徒や保護者等に対して面談や電話での進捗報告や課題の共有など、コミュニケーションの充実を図った。

校舎展開については、「TOMAS」を第2四半期に1校(用賀校)、第4四半期に1校(市が尾校)新規開校したほか、移転・増床・リニューアルを3校実施した。また、「メディックTOMAS」を第1四半期に1校(渋谷校)新規開校した。2025年2月末時点の校舎数は「TOMAS」が前期末比2校増の100校となり、「インターTOMAS」が12校、「メディックTOMAS」が4校、「Spec.TOMAS」が1校とそれぞれ横ばいとなった。

(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業の売上高は前期比1.9%減の4,932百万円、営業利益は同16.6%減の355百万円となった。不採算校の統廃合や閉校を進めた影響もあって期中平均生徒数が減少し、減収減益となった。生徒数については3期連続で減少したことになるが、減少率は縮小し下げ止まりつつある。

校舎展開については、新規開校がなく「名門会」で前期末比横ばいの36校、「TOMEIKAI」で同4校減の8校となり、「メディック名門会」は2校と変わりなかった。地方拠点については少子化の進行が見込まれることから、状況を見ながら継続の可否を判断し、今後は「名門会」の大都市圏(東京、大阪、名古屋、福岡)での校舎展開とコロナ禍にスタートした「名門会Online」の営業強化により収益回復を目指す。

「名門会Online」は、講師と生徒が顔だけでなく手元も確認できる双方向授業で、インターネット環境のある場所なら世界中どこでも、名門会の高品質な完全1対1の個別指導を受講できる。生徒数は全体の数%とまだ小さいが、受講生は前期比2ケタ増と順調に拡大しており、現状のペースが続けば1〜2年後には構成比で10%を超えるものと予想される。

(3) 幼児教育事業
幼児教育事業の売上高は前期比0.1%減の5,708百万円、営業利益は同26.1%減の454百万円となった。主力の「伸芽会」の生徒数が競争激化の影響で1ケタ減と低迷したものの、料金改定効果や「伸芽’Sクラブ学童」の生徒数増加により、売上高は前期比横ばい水準となった。一方、利益面では「伸芽会」の低迷に加えて、2025年4月に開業した「こどもでぱーと」関連の投資費用を第4四半期に計上したことが減益要因となった。

校舎展開としては、第1四半期に「コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー」を1校(武蔵小杉校)新規開校したほか、「伸芽’Sクラブ学童」を1校(吉祥寺校)リニューアルした。2025年2月末時点の校舎数は、「伸芽会」が前期末比横ばいの22教室、「伸芽’Sクラブ学童」が同1校増の22校(コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー3校含む)、「伸芽’Sクラブ託児」が同横ばいの8校となった。

(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業の売上高は前期比17.5%増の3,438百万円、営業利益は同59.1%増の488百万円と高成長が続き、過去最高業績を更新した。稼働校数が前年同期末比6校増の86校と順調に増加したことに加えて、稼働校における導入学年の拡大によって利用生徒数が年々増加していることが増収増益要因となった。特に、地方の学校を中心に自宅でも優秀な講師の個別指導が受けられるオンライン個別指導が好評で、50校以上の学校で利用されており期中平均の受講者数も前期比17.1%増と好調に推移した。

(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業の売上高は前期比4.3%減の1,625百万円、営業利益は同243.3%増の47百万円となった。体験型ツアーが堅調に推移したが、2025年2月期より売上計上基準を総額方式から純額方式に変更した影響で減収となった。同一基準であれば増収だったと見られる。校舎展開では「TOMAS体操スクール」が11校、「TOMASサッカースクール」が5校となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《HN》

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