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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/04/02 12:01, 提供元: フィスコ

アンジェス Research Memo(1):HGF遺伝子治療用製品は2025年内に米国で販売ライセンス契約締結を目指す

*12:01JST アンジェス Research Memo(1):HGF遺伝子治療用製品は2025年内に米国で販売ライセンス契約締結を目指す
■要約

アンジェス<4563>は、1999年に設立された大阪大学発のバイオベンチャーで、長期ビジョンとして「遺伝子医薬のグローバルリーダー」になることを目指している。2020年に先進ゲノム編集技術の開発を行うEmendoBio Inc.(以下、Emendo)を子会社化したほか、2021年には国内で希少遺伝性疾患向け拡大新生児スクリーニング検査※を行う衛生検査所「アンジェスクリニカルリサーチラボラトリー(以下、ACRL)」を開設し、検査受託サービスを開始した。

※ 公費負担ですべての新生児に実施しているマススクリーニング検査に含まれていない疾患に対する有償検査サービスで、(一社)希少疾患の医療と研究を推進する会(以下、CReARID(クレアリッド))から受託して実施している。

1. HGF遺伝子治療用製品の動向
HGF遺伝子治療用製品については、米国で実施した後期第2相臨床試験(軽度から中等度の包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)を対象)の良好な結果を受け、2024年9月に米国食品医薬品局(以下、FDA)からブレイクスルーセラピー※に指定されたこともあり、現在は製造販売承認申請に向けた協議をFDAと進めている状況にある。HGF遺伝子治療用製品の供給体制等を確認後、申請を行うものと予想される。同疾患の潜在患者数は米国で約90万人と推計されており、大手製薬企業との販売パートナー契約についても今後交渉を進める予定で、2025年内の締結を目指している。なお、学術誌への論文掲載については現在、準備を進めている。順調に進めば2026〜2027年頃に上市される可能性がある。期待される売上高は薬価と利用患者数で決まるが、同社では1千億円超の売上ポテンシャルがあると見ており、今後の動向が注目される。

※ ブレイクスルーセラピー指定制度:重篤な疾患や生命を脅かす疾患に対する新規治療薬の開発と審査を迅速化することを目的にFDAが導入した制度で、臨床試験の結果などをもとに既存の治療法よりも顕著な改善を示す可能性のある開発品が指定を受ける。

2. ACRLの取り組み状況
新生児を対象とした希少遺伝性疾患の検査事業は順調に受託件数が増加しており、2024年12月期の売上高は前期比2.7倍増の311百万円となった。CReARIDからの受託に加えて、自治体からの直接受託も新たに開始したことが要因だ。受託自治体数は今後も増える見通しで、2025年12月期の事業収益は前期比2倍増が見込まれる。また確定診断※として用いられる遺伝学的検査や治療効果のモニタリングを行うためのバイオマーカー検査の体制も整備し、希少遺伝性疾患検査に関するワンストップサービス体制を構築した。同社は検査受託数の拡大に対応するため、事業拠点の移転拡張や検査機器の購入などを行う予定である。

※ スクリーニング検査の結果で疾患の疑いがある場合、また、発症した症状から該当の疾患である可能性がある場合に、その病気の原因である遺伝子変異の有無を確認することで該当の疾患かどうかを確定させる検査(確定検査)。

3. 業績動向
2024年12月期の業績は、事業収益が643百万円(前期比490百万円増)、営業損失が9,109百万円(同2,858百万円減)となった。事業収益は、検査事業の成長や「ゾキンヴィ」の販売開始、スウェーデンのAnocca AB(以下、Anocca)※からのライセンス契約一時金受領などが増加要因となった。営業損失の縮小は、Emendoの研究開発体制再編等による研究開発費の減少(同2,389百万円減)が主因だ。また、特別損失としてEmendoに係るのれんを全額減損処理したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は28,128百万円となった。2025年12月期の事業収益は1,350百万円(前期比706百万円増)、営業損失は5,800百万円(同3,309百万円減)を見込む。検査事業や「ゾキンヴィ」の売上拡大が増収要因である。研究開発費は若干の増加を見込むものの、のれん償却額(前期3,322百万円)がなくなるため営業損失は縮小する見込みだ。なお、2024年12月末の現金及び預金は1,707百万円となっているが、2024年9月に発行した第三者割当による第45回新株予約権の行使を進めることで、当面の事業活動資金を調達する考えだ。

※ 2014年に設立されたバイオベンチャーで、科学者、エンジニア、ソフトウェア開発者を中心に従業員数は100名を超える。特定の抗原を認識するTCRを発現するT細胞を選別、培養する技術を保有しており、複数のがん標的に対するTCR-T細胞療法のライブラリーを持ち、40を超える製品候補を抱えている。

■Key Points
・ HGF遺伝子治療用製品は承認申請に向け協議中、2025年内の販売ライセンス契約を目指す
・ 米スタンフォード大学とゲノム編集技術を用いた新規がん治療法の共同研究を開始
・ 2倍増ペースが続く拡大新生児スクリーニング検査は、2025年に能力増強を計画
・ 2025年12月期の営業損失はのれん償却負担がなくなり大幅縮小する見通し

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《HN》

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