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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/02/28 10:53, 提供元: フィスコ

ギークス:復調の確実性が高まる、株価は割安水準

*10:53JST ギークス:復調の確実性が高まる、株価は割安水準
ITフリーランスの働き方を支援し、企業向けに技術リソースのシェアリングを提供するIT人材事業を展開しているギークス<7060>の2025年3月期第3四半期決算(累計)は、売上高で前年同期比5.2%増の18,705百万円、営業利益で同502.7%増の348百万円となった。大幅増益、かつ増収増益ペースが速まる好決算となる。前期に売却したゲームセグメントのG2 Studiosを除く売上高成長では前年同期比21.6%増、営業利益率は2.4%と回復傾向にあり、今後も各セグメントの収益性改善で更なる利益率向上を目指す。

国内IT人材事業の売上高は前年同期比8.6%増の11,324百万円、セグメント利益は同13.7%増の924百万円となった。過去最高売上高を更新、想定以上に堅調で、海外IT人材事業、Seed Tech事業のマイナスをカバーしている。国内IT人材事業の3Q(10-12月)における稼働人月数は4,822人月(前年同期比8.1%増)、受注単価は83.0万円(同2.8%増)、新規取引企業数は47社増加で累計取引企業数1,754社、Tフリーランス新規登録者数は345人(前年同期は330人)と極めて好調を維持した。海外IT人材事業は売上高で前年同期比30.1%増の7,097百万円、セグメント損益で113百万円の赤字(前年同期は81百万円の赤字)、Seed Tech事業は売上高で同17.3%増の231百万円、セグメント損益で6百万円の赤字(前年同期は20百万円の赤字)。海外IT人材事業は市場環境及び組織再編の影響により苦戦し、Seed Techはオフショア開発の新規プロジェクト受注の期ズレが影響した。海外IT人材事業は累計セグメント損益の赤字こそ拡大しているが、3Q(10-12月)のみだと赤字額で36百万円縮小の19百万円。

2025年3月期の売上高は26,300百万円(前期比10.8%増)、営業利益は550百万円(同6.1倍)に対して、3Qまでは順調に推移している。不採算事業からの撤退、海外IT人材事業とSeed Tech事業の改善が進み、今期予想の達成確度が高まったいま、予想PERは12.4倍と利益の回復スピードと比して低水準。クラウドワークスなど類似企業と比較しても、半分程度の評価にとどまる。

なお、前期実績で売上高の59%を占める国内IT人材事業では、企業の枠を超えて複数のプロジェクトに携わるITフリーランスの技術リソースシェアリングを活用した新しいエンジニアリングスタイルを提案している。同社が運営するITフリーランス向け案件検索サイト「geechs job(ギークスジョブ)」を通じて同社が企業との仲介役となる。「geechs job」には年間約1,400名のITフリーランスが新規登録を行っており、顧客企業は約3,630社、案件情報を常時1,500件以上保有している。また、海外IT人材事業が前期実績で売上高の30%を占めており、オーストラリアで人材派遣事業やMSP事業(包括的な人材管理ソリューションを提供する事業)を主にシドニーとメルボルンで展開している。35万人超のIT人材データベースを保有し、年間のIT人材の稼働者数は7,500人月を超える。そのほか、IT人材育成事業も展開し、IT人材不足の解消とグローバルに活躍する人材を育成することを目的に、フィリピンセブ州にてNexSeed Inc.を設立し、エンジニア留学、英語留学を提供している。

同社は今後、ITフリーランスとのエンゲージメントを高めることで、継続的なパートナーシップを強固なものとしてビジネスの最大化を図っていく。また、国内IT市場規模が拡大していく中で積極的なM&A戦略を推進し、DX/IT人材・組織コンサルティング、ITコンサルティング・PMO、システム開発領域までビジネス領域を拡大することで、企業向けのDX/IT推進案件の上流工程から参画していく。M&Aのターゲット領域としては、DX/IT人材・組織コンサル、ITコンサル、システム会社などの売り上げ規模5億円を超えるグループシナジーが見込める企業を選定するようだ。2月14日には高いコンサルティング力、技術力をもったIT人材が在籍し、創業当初から20年以上に渡るエンタープライズ企業(NTTグループ等)との取引実績のあるアライヴ社(2023年12月期売上高697,937千円)の買収を発表している。同社の保有するデータベースを活用し、社員エンジニアとITフリーランスのハイブリッドチーム組成によるレバレッジが期待される。

株主還元としては、持続的な利益成長と企業価値向上につながる成長投資等を優先しつつ、株主に対して安定的・継続的な配当を実施することを基本方針として、2025年3月期は年間配当金10円で配当性向30%となっている。配当利回りは2.47%。




《NH》

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