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大儲けより着実な運用を
私は自分のウェブサイトの冒頭に「株式投資を中心とした資産運用での着実な利益をめざす」と書いている。 こういうスタンスの私にとっては本書は同意し納得できる部分がとても多かった。
まず、本書は市場の効率性について「完全に効率的、あるいは完全に非効率的な市場は存在しない、要は程度の問題である。」と書いています。 私自身も、市場は全体的には相当程度に(かなり)効率的であるが、個々の株価の値動きが完全に効率的であるはずがないと感じている。
テクニカル分析については「ウォール街のランダムウォーカー」のように「いじる」ことすらせず、「勢いは衰えている」と一刀両断しているのも心地よい。
心理的側面について重視している点も納得できる。市場の空気は楽観と悲観の間を行き来するものであり、そこには人の心理的な面が極めて大きく影響する。 その極端さの中で、群衆と逆の発想ができるかどうかが投資の成否を大きく分かつことになる。
また、基本的に将来起こることはわからないことを前提としたディフェンシブな投資スタイルを重視していることも好感が持てる。
本書には個別銘柄に対する具体的な言及やチャートの紹介などは一切ない。それでいて、投資に対する非常に重要な点がしっかりと指摘されている。
「言うは易し」ではあるが、私自身も本書で述べられている投資スタンスにならって長期的に投資、運用をすすめていきたいと考えている。
ふしみん、50代、個人投資家
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