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著者の林輝太郎氏は、株の世界では非常に著名な方である。氏が書かれている「うねり取り入門」や「株式上達セミナ−」について書かれている玉の扱い方に感銘を受けた投資家の方も多いと思う。 一方、本書は入門編的な位置づけとされているが、上記の投資技術論とは少し、異なる書籍である。
むしろ、投資技術というよりも氏自身が考える株式投資に対する考え方を説明している本というべきであろう。考え方といってもそんなに難しいことを書いている理論書ではなく、氏自身の50年間に渡る投資経験について書かれているので、非常に読みやすい本である。特に若いうちの試行錯誤について書いているところなど、非常に興味深く感じた。特に2分割の売買を一年半に渡り繰り返し繰り返しやったという点については、氏ほどの方でも最初はそれぐらいやらねばならないのかと改めて感じるところが多かった。
考えれば、氏は非常に忍耐づよい人だと思う。普通、2分割の売買を、一年半に渡って繰り返しやるということをなかなかできないものだと思う。
本では、その氏の経験を通じて、株式に必勝法などない。3つの点が重要であることを述べている。 「張り方、休み方、損切り」であると言われているが、自己の投資を振り返ると改めて、その重要性を深く感じるところである。そう言った意味で、本のタイトルどおり、まさに基礎の基礎として、読むべき価値はある本と思う。
唯、この本自身は、「張り方、休み方、損切り」の技術論には言及していない。その必要性を氏の経験を通じて語られている本であり、従って、技術論的な期待をすると残念な結果になる。
しかし、私事ではあるが、この本を読んで基礎の重要性を改めて感じ、ほこりをかぶっていた「株式上達セミナ−」を取り出してもう一度読んでみようと思うほどの本であった。
(桃ひろ 会社員 40代)
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