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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/03/06 12:04, 提供元: フィスコ サンフロ不動産 Research Memo(4):他部門からの紹介案件を着実に成約につなげることで安定的な収益を確保*12:04JST サンフロ不動産 Research Memo(4):他部門からの紹介案件を着実に成約につなげることで安定的な収益を確保■サンフロンティア不動産<8934>の事業概要 2. 不動産サービス事業 不動産サービス事業では、「売買仲介事業」「賃貸仲介事業」「プロパティマネジメント事業」「ビルメンテナンス事業」「滞納賃料保証事業」「貸会議室事業」を展開している。 「売買仲介事業」は、不動産コンサルティングを主軸とし、プロパティマネジメント事業や賃貸仲介事業などを行う他部門と連携し、顧客の物件売買に関わる課題を迅速に解決するサービスを提供している。グループ内からの紹介を着実に成約につなげることで、効率的かつ安定的な収益を確保している。 「賃貸仲介事業」は都心主要エリアに13ヶ所の営業所を構え、地域に密着した営業活動を行っている。80〜90人の営業担当者を配置し、高い機動力によって顧客課題の解決を図っている。東京都心部のオフィスビルに特化し、移転計画・仲介・内装デザインまでのトータルサポート等を提供している。 「プロパティマネジメント事業」は、ビルの収益向上と不動産価値の最大化をミッションに掲げている。基盤となるのは、年間1,000件近くに及ぶ賃貸仲介によって得た「入居促進力」と、定期的なテナント訪問により事業環境の維持・提供を続ける「入居維持・契約更新力」で、これがビルオーナーが所有する不動産の安定経営を実現している。提供サービスは、空室へのテナント斡旋やリニューアル提案にとどまらず、相続や事業承継を含めた包括的なワンストップ体制を構築している。単なる賃貸仲介業やビル管理業ではなく、顧客の不動産を中心とした資産の「お困りごと解決」業を本業として掲げ、問題解決能力を持つ専門部門と連携することで、世代を超えた資産防衛・活用を実現している。 「ビルメンテナンス事業」では、ビルのトータルメンテナンス及び管理業務や各種工事を行っている。「東京を世界一美しい街に」を合言葉に、建物の清潔かつ安全なビルメンテナンスに取り組んでいる。また、環境にも配慮したメンテナンスを行っており、事業を通じてSDGsにも取り組んでいる。 「滞納賃料保証事業」は、テナントの賃料滞納発生時に、ビルオーナーに対して賃料を保証するサービスを提供している。同社グループが提供するビルサポートシステムを通じて、テナントには入居しやすい経済環境を、ビルオーナーには未回収リスクの回避と稼働率の向上を同時に提供している。また、督促書面等の作成から裁判手続き・退去・原状回復に至るまで、解決に向けた煩雑業務を引き受けている。 「貸会議室事業」は、都心オフィスビルの空室を、貸会議室・レンタルオフィスとして提供している。都心不動産における「空間」と「時間」の価値最大化を目的として、建て替えに伴う取り壊しが決定しているオフィスビルなど、一般的な賃借人の確保が困難な遊休資産を借り上げ、様々な付加価値を付与して提供している。都心オフィスビル事業で蓄積してきた知見と支店網を生かせる東京都心部に集中的に店舗展開し、機動力と柔軟性のある対応により利便性を追求している。 3. ホテル・観光事業 ホテル・観光事業では、「ホテル運営事業」「ホテル開発事業」を展開している。 「ホテル運営事業」では、「心温かい楽しいホテル」をテーマに、国内を中心に上質かつプライベート感を重視した宿泊施設を展開している。各地域の食や文化・歴史などを大切に、地域特性に合わせた「温泉・リゾート」「地域創生」「都市型リゾート」「オリジナルコレクション」の4つのタイプと、価格帯やサービス形態を多角化することで幅広い顧客ニーズに対応している。同社グループは、国内中心に32軒3,649室(2026年2月時点)を運営している。 「ホテル開発事業」は、自社開発によるホテル建設や既存ホテルのリニューアルを通じて、不動産の最有効活用を企画・提案している。事業方式としては、顧客が所有する不動産を取得し自社でホテル建設・運営を行う方式や、既存ホテルを取得し自社でリニューアル・運営を行う方式のほか、建物賃貸借開発方式や土地賃貸借開発方式、他社運営によるホテル保有事業がある。特にホテルの再生においては、企画立案、建築デザイン、資材調達、工程進捗、引渡しまで、すべて一括して同社グループが行っている。これにより、機能性と意匠性を兼ね備えた高品質な施設への改修を可能としている。運営面でも、現場スタッフと連携した運営体制の改善も並行して実施している。 内製化したワンストップサービスの提供力が強み 4. その他 その他の事業では、「海外開発事業」「建設事業」を展開している。 「海外開発事業」は、成長が期待できるベトナムへ進出し、日本の高度な施工技術によるマンション・住宅等を中心とした不動産開発事業を展開している。都市型高層分譲マンション事業では、ベトナム中部に位置するダナン市において高層分譲マンションの開発・販売、運営を行っている。2019年12月には「HIYORI Garden Tower」が竣工し、住居306戸が完売した。また、分譲マンションプロジェクト第2号案件として、2024年8月に「HIYORI Aqua Tower」が着工しており、2027年上期の竣工に向けて、2026年3月に販売を開始する。 「建設事業」は、事業用ビルのリニューアル企画や修繕・改修工事、内装仕上工事及び電気通信工事等を行っている。ビル空間や外観・エントランスのリニューアルを通じて、入居テナントの利便性を高める空間を創造することによりテナントの満足度を高め、オーナーが保有するビル資産の競争力や市場価値の向上につなげている。現状分析・コンサルティング・デザインから設計・施工に至るまでワンストップで提供することで、高い品質とコスト効率を実現している。 5. 同社グループの強み 同社グループの強みとして、不動産再生事業における内製化したワンストップサービスにある。ビルの仕入れから、再生・活用企画、建設工事、テナント誘致、管理、販売、販売後のビル経営に至るまでを一貫して内製化し、付加価値を創出している。この体制は、不動産サービス事業の各部門(オフィスの売買仲介・賃貸仲介、プロパティマネジメント、ビルメンテナンス、資産コンサルティング、滞納賃料保証、貸会議室)の連携によるものである。こうした連携の基盤には、同社グループが共通の価値観であるフィロソフィ経営の最上位概念であるクレド「利他」の精神があり、各部門の連携精度を高める要因となっている。 管理会計においては、「アメーバ経営」システムを導入している。これは、グループの事業を5人〜10人の小集団(アメーバ)に細分化し、アメーバごとに時間当たりの採算(時間当たり採算=売上総利益÷労働時間)の最大化を図るものである。各アメーバのリーダーは、期初に設定した年間予算・月次予算(売上総利益と時間当たり採算)に対する進捗管理を行う。この手法は、市場の変動に直結した部門別採算制度の確立のみならず、全員参加による従業員の採算意識向上や、経営者人財の育成につながるメリットがある。また、小集団単位での意思決定は組織の機動性を高め、市場環境の変化に対する柔軟な適応を可能にしていることから、極めて合理的な経営手法であると判断される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司) 《HN》 記事一覧 |