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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/09/25 13:03, 提供元: フィスコ アルプス技研 Research Memo(3):2025年12月期中間期は計画を上回る増収増益で、好調な業績*13:03JST アルプス技研 Research Memo(3):2025年12月期中間期は計画を上回る増収増益で、好調な業績■アルプス技研<4641>の業績推移 2025年12月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比5.2%増の25,340百万円、営業利益が同9.5%増の2,690百万円、経常利益が同12.1%増の2,820百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同16.5%増の1,868百万円と計画を上回る増収増益となった。 売上高は、企業の競争優位に向けた研究開発投資が継続されるなか、稼働人数の増加と契約単価の上昇によりアウトソーシングサービス事業が堅調に推移したほか、グローバル事業についても需要が拡大している半導体業界を中心とする新規案件の受注獲得と人材サービス事業の拡大が業績の伸びをけん引した。損益面では、処遇改善に伴う売上原価の増加や新規事業への先行投資がコスト要因となったものの、契約単価の上昇などによる増収により吸収し営業増益を確保した。営業利益率は10.6%(前年同期は10.2%)と高水準を維持している。 財務面では大きな変動はなく、総資産は前期末比1.6%減の27,615百万円となった。一方、自己資本も内部留保の積み増しを自己株式取得等により打ち返し、同1.3%増の18,936百万円とわずかな増加にとどまったことから、自己資本比率は68.6%(前期末は66.6%)とほぼ横ばいで推移した。 (1) アウトソーシングサービス事業 売上高は前年同期比2.4%増の22,994百万円、セグメント利益は同2.4%増の2,308百万円と堅調に推移した。技術社員数の増加と高稼働率の維持により稼働人数が増加したことや契約単価の大幅な上昇が、同社単体業績の伸びをけん引した。 重視する業績指標(単体)である技術社員数は4,786名(前年同期比174名)、稼働人数は4,503名(同31名)に拡大した。中間期平均の稼働率は新卒技術者(300名強)を含めて94.4%を維持しており、米国関税問題や自動車関連の生産調整による影響もおおむね受けていないとの見方ができる。1人当たりの契約単価も世間的な賃上げ機運による追い風や人材の需給バランスに加え、同社自身の市場評価を高める取り組み※により4,524円(同210円増)と増加した。一方、稼働工数については働き方改革の流れに伴う残業減少により158.8時間(同1.6時間減)と減少傾向が続いている。 ※ 各々のキャリアプランに基づく能力開発プログラムや計画的なローテーションによる効果。 グループ各社についても、アルプスビジネスサービスが堅調に推移したほか、デジタル・スパイスも航空宇宙関連の受注継続により好調を維持した。また、新規事業についても、農業関連分野を手掛けるアルプスアグリキャリアが外国籍人材の受け入れとともに伸長し、訪問介護サービスを展開しているアルプスケアハートも神奈川県を中心とする各事業所の稼働進展により小規模ながら着実な伸びを続けているようだ。 利益面では、処遇改善に伴う原価増に加え、新規事業(農業及び介護関連分野)への先行投資が続いているが、契約単価の上昇など増収による収益の底上げで増益を確保し、セグメント利益率も10.0%(前年同期も10.0%)と高水準を維持している。 (2) グローバル事業 売上高は前年同期比41.5%増の2,290百万円、セグメント利益は同83.4%増の413百万円と大幅な増収増益となった。好調な半導体関連を中心とした新規案件の受注獲得や人材サービス事業が好調であった。セグメント利益率も18.0%(前年同期は13.9%)と高水準を確保した。 (3) その他 売上高は55百万円(前年同期は34百万円)、セグメント損失は32百万円(前年同期は23百万円の損失)となった。2024年1月4日に連結化したサービス付き高齢者向け住宅「たんぽぽ四季の森」や2024年5月27日にオープンした未来型賃貸住宅「ふれあいの杜 さがみ湖」の寄与により売上高は前年同期を上回った。ただ、損益面では先行投資が増加し、セグメント損失の状態が続いている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《HN》 記事一覧 |