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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/03/11 15:20, 提供元: フィスコ 3月のくりっく365、ドル・円は神経質な展開、メキシコペソ・円は弱含みか*15:20JST 3月のくりっく365、ドル・円は神経質な展開、メキシコペソ・円は弱含みか東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、2月の取引数量が前月比5.2%増の181万3171枚、1日の平均取引数量は9万655枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は5351.02億円と前月比で6.34億円減少した。取引通貨量では、米ドル、トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランド、英ポンドの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、2月の取引数量が前月比4.8%減の467万2300枚、1日の平均取引数量は23万3615枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は883.68億円となり、前月比で53.01億円の減少となった。 取引数量トップは米ドル・円で50万6291枚(前月比2.5%増)であった。2月7日の日米首脳会談で円安修正が議題にあがるのではないかとの懸念から月前半はドル安・円高進行となったが、結局為替への言及はなかったため、その後は巻き戻す流れに。しかし、12日発表の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る伸びを示した事で、米国の利下げ期待は大幅に後退。ちょうどトランプ政権が日本に対しても関税を賦課するとの懸念が強まっていたタイミングでもあったため、円売り・ドル買いが加速した。また、日銀関係者のタカ派的な発言から早期追加利上げへの思惑がくすぶるなか、20日には植田総裁が石破首相と会談。この際に長期金利上昇について話題にあがらなかったことが、金利上昇への容認姿勢と受け止められ、一段の金利上昇へ警戒感が高まった。ドル・円は約2カ月半ぶりに1ドル=150円を下回った。 スイスフラン・円は3万7368枚(前月比171.9%増)であった。トランプ政権の関税政策を巡る懸念から安全通貨とされる円やスイスフランへ買いが向かった。スイス中央銀行は昨年12月に利下げを実施しているが、今後、さらなる利下げが予想されており、マイナス金利の導入も否定されていない。一方、日銀の追加利上げ観測は次第に強まっていったことから、対フランで円が強含む形となった。 3月のドル・円は神経質な展開か。足元では日銀の早期追加利上げ観測が強まっている一方、米国では景気減速懸念から利下げ期待が再燃してきており、日米金利差縮小の見方が円買い・ドル売りにつながりそうだ。ただ、トランプ政権の関税政策を巡る報道で為替市場は不安定な動きが続いている。現時点で日本は比較的関税政策への影響は低いと考えられてはいるが、日本への関税賦課を示唆するような報道があった場合は、リスク回避によるドル買い・円売りにつながる可能性はある。メキシコペソ・円は弱含みか。3月4日にトランプ政権による関税が発動されたものの、48時間後には方針が撤回されるなど、状況は流動的となっている。トランプ政権の関税政策への警戒感からペソは売られやすくなっているが、警戒感が一服すれば買い戻される可能性はある。ただ、日銀の追加利上げ観測の強まりで円は買われやすくなっており、対円でペソは売られやすいとみる。米国の景気減速懸念もペソにとっては重しとなりそうだ。 《CN》 記事一覧 |