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デイトレーダーのためのマーケットプロファイル分析柏木 淳二著 シグマベイスキャピタル私は、”マーケットプロファイル”なるものを全く知りませんでしたので本書がマー ケットプロファイルを知っている方を前提にされており 戸惑いを感じました。 カタカナ・アルファベット文字の意味が判らないものが数多くあり、消化不良であり ました。 ただ、パンローリングのホームページにある日経225マーケットプロファイルが何を 表示しているのかは、理解できました。 本書の中で、注文執行のレスポンスについて再三述べられておりますが、これについ ては私も同感です、私はデイトレードの 注文執行は、もぐら叩きの様な迅速さが必要と思っております、マーケットプロファ イル分析をよく理解していない私が申し上げるのは せんえつですが、30分単位の作表では実用性に疑問を感じるのですが。
マーケットプロファイル作表について
本書の読者ターゲットについて 金融システム開発にたずさわり、商品トレーダーを経て現在アナリストである著者 が、読者に対してデイトレードがいかに難しいかを何度も語りかけてくるのが印象的 です。永く生き残るのは至難の業であり、安易な気持ちなら止めなさい・・・ それ でもあなたはトレーダーになりたいですか等。著者のこれからデイトレードを行おう とする読者に対する愛情表現が随所に見られます。また、非常にわかりやすい内容で 読みやすい本だと思います。 著者のマーケットプロファイル分析(一日の動きの分析)法は数学的アプローチを ベースとして価格形成を一つのパターン分析という形で視覚的に訴えるものである。 具体的には30分単位で値動きを把握し記録していくことになる。(詳細については 既著「マーケットプロファイル分析」で述べられている。)本書においては、この分 析をより実践的に、個人レベルで使用するにはどうするべきか、という観点から述べ られている。 まず面白いと思ったのは、過去の一定期間を例に取り為替、株、債券のそれぞれの マーケットをコメント付きでリアルタイムに分析した内容が掲載されていることで す。時々刻々と変化するマーケットにおいて、さまざまな情報が交錯する中、それぞ れのマーケットが互いにリンケージをもって動く。各市場間のタイムラグ、認識の度 合いの差が存在するものの、時間の経過とともに同方向に終焉されていくこと理解す るうえで参考になります。 また、マーケットプロファイル分析を駆使すれば、ある程度は先行きが読めるとい うことを検証するため、実際のデータをもとに個別銘柄での売買シュミレーションも 掲載されています。銘柄のピックアップから売買のタイミングを詳しく解説、日々の 損益計算まで行っているため、過去のデータとはいえ非常に現実味があり、デイト レードがどのようなものかを知るうえで非常に参考になります。 最後に、オンライントレーダーと証券会社のディーラーとの大きな違いが情報量で あると触れられています。私も元証券マンだったため同感ですが、11/10の日経によ ると、東証は上場株式の注文状況を12月中旬から一般投資家にも公開するそうです。 証券会社のみが独占的に入手していた情報「現在値を中心とした上下三つの気配値と それぞれの注文株数」がついにオンライン取引画面でも公開されます。これにより証 券会社ディーラーと対等に戦える環境がかなり整ってきたといえます。今後ますます デイトレードが面白くなります。しかしながら著者の提言にもあるように、経験不足 をカバーするためにもイメージトレーニング、仮想売買をしっかり行い納得したうえ で実践売買に移行しましょう。マーケットプロファイル分析は相場判断の一助になり うるツールです。
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