投資の達人探訪〜そのとき、彼らは何を考え、何をしたのか〜

等身大のインタビュー集

　雑誌やネットなど、どこかで名前を見たことのあるような「投資の達人」の人たち へのインタビュー集。

　私自身の現在の問題意識の中心は中長期投資での適切なアセットアロケーションの あり方であるため、最も興味深かったのは内藤忍氏へのインタビューであった。

　自分の投資スタンスや投資方法、問題意識と重ね合わせながら読むと参考になると ころがあると思われる。

　　「マーケットの魔術師」シリーズでもそうだが、本書の場合も、インタビュー アー（川崎さちえさん）自身が投資経験があるので、質問内容が的確なものとなっ て。

　それぞれの人へのインタビューの冒頭部分で、インタビューに際してのインタ ビューアー問題意識が書かれ、最後には簡単なまとめがある点もよい。

　「達人」といっても、語られている内容は、大儲けの秘訣を仰々しく語るようなも のではなく、等身大の言葉であり、全体として共感が持てる内容が多かった。

　通読して感じられたことは、それぞれの人のスタンスや方法論はまったく異なるの だが、語られている内容には共通しているところが多いということだった。

　本は分厚いのだが、インタビューでの一問一答形式となっており、読みやすい。

　好感の持てる一冊だった。

（ふしみん ４０代 公務員）

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